こんばんわ、きしやんです☆
夢の様なGWが終わって現実に打ちのめされてますが、知らぬ間に楽天投信顧問の
HPに『楽天バンガードHEADS』なるサービスが開始されました。
HP内の文章を引用します
日ごろより、「楽天・バンガード」シリーズをご愛顧いただきまして誠に
ありがとうございます。弊社では、「お客様本位の業務運営に関する基本
方針」を制定、公表し、その取組みを強化してまいりましたが、今般、
その一環として新たなサービスの提供を開始することといたしました。
とのことです。
バンガードシリーズの情報を積極発信するのと同時に、受益者?からの質問箱的な
サービスも開始しております。そしてこのサービス開始第一弾として、楽天バンガード
シリーズで人気のある楽天VTと楽天VTIの最新コスト情報を開示してくれております
詳細はこのあと紹介します。たしかに楽天VTの高コスト体質は改善されております。
がしかし!問題の本質はそこではないのですよ。
結論から言うと、この情報開示で未だに『インデックスファンド』と名乗るので
しょうか?
1.改善されたコスト体質
まずは楽天投信顧問が新たに発表した、楽天VTの臨時運用報告書のコストに該当する
部位を掲載します
これだけだと意味が分かりません。なんせ期間が2018年7月18日~2019年4月17日と
1年未満の報告書ですので、年換算にする必要があります
年間実質コスト=運用報告書合計コスト×(目論見書信託報酬÷報告書信託報酬)
+VTの経費率
⇒0.167×(0.1296÷0.098)+0.09=0.311%(隠れコスト0.091%)
※隠れコスト=実質コスト-信託報酬-VTの経費率
今回の運用報告書から導き出した実質コスト0.311%を、過去に発表した運用報告書と
比較したのが下記の表になります
※小数点第4位を四捨五入
楽天VTが第1回運用報告書で提示した実質コスト(0.492%)に対して36%も
実質コストが低下しました。素晴らしい改善っぷりですね!
しかし、超安定コストで定評のある野村つみたて外国株投信と比較すると、特に
隠れコストに関してはまだまだ2倍も差があります。
それにしても楽天VTは、運用の何が改善したのでしょうか?費用明細の内訳を
2018年度7月度と比較してみました
項目bの売買委託手数料の改善が大きいですね!楽天VTはアメリカのバイヤーに
バンガードのETF『VT』の買い付けをお願いしているそうですが、どうやらその
バイヤーに支払う手数料が改善したと見受けられます。
・・・改善したのかピンはねしたのかは不明です。。。
これにて楽天VTの人気が低下する原因となった高コスト体質も改善してきたので、
誰もが気軽に投資・・・
できはしません。
楽天VTには、今回の臨時運用報告書だけでは解決してない問題があります。
2.なぜ指数に対して追従『すら』できないんですか???
インデックスファンドとは、指数に対してパッシブ運用を行うことが求められます。
しかし楽天VTは、自らが掲げるFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
(円換算ベース)に対して、全く持ってパッシブ運用ができておりません。
以下の折れ線グラフは、楽天VTの騰落率と自らが掲げる指数との乖離を表しております
※参考までに野村つみたて外国株投信の乖離グラフも掲載してます
楽天VTの指数に対する乖離度合いは、ゼロ%を基準に上下へ乱高下しております。
自分で確認してませんがFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算
ベース)は配当抜き指数と思われるので、配当を再投資しているはずの楽天VTは本来
指数に対して常にプラス方向へアウトパフォームするはずです
※指数の配当込み・抜きの違いに関しては下記記事参照
www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com
さきほどの折れ線グラフに話を戻すと、今回楽天VTが新たに臨時で掲載した運用
報告書は2018年7月~2019年4月の結果です。しかし2018年7月以降も指数に対して
-0.2%も下方乖離しているのは3回もあります。
つまりコスト体質が改善したとしても、楽天VTは相変わらずインデックスファンドと
しての体を成していないのです。
3.結論
当ブログとしましては、楽天VTへの懐疑的な見方に変更はありません。
楽天VTを買うぐらいなら、まだ現物株式運用のeMAXIS Slim全世界株(オール
カントリー)の方が良さそうに感じます。決算は終わってませんが・・・
楽天バンガードHEADSに質問箱が設定されたので、さっそく指数に対してなぜ追従
できないのかを質問しておきました。当然ながら『匿名』ではなく『きしやん』と
記入しましたので、納得行く回答を得られるか楽しみです。
野村つみたて外国株投信も楽天・全世界株式インデックスも、リターンや運用精度は
確約されておりません。何の投資信託をどのような判断で利用するかが、投資家として
の責任となるのです。
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