こんにちわ。
ウォーレンバフェットを始め、株式投資はS&P500(米国)指数を対象とした
低コストなインデックスファンドのみで良いと言われており、実際にアメリカ株式は
世界時価総額比率の半分を占めております。
しかし日本にはS&P500等の米国市場を対象とした低コストなインデックスファンドが
なかったのですが、2017年に大和証券がiFree S&P500を皮切りに、楽天投信顧問が
バンガードのETF「VTI」を買い付けるだけの楽天VTIを設定。
そして2018年7月に三菱UFJ国際投信がeMAXIS Slim S&P500を設立し、米国株価が
史上最高値を更新していることから、米国集中投資に人気が出ております。
Slim S&P500が設定されて四半期が経ったので、これら3つのインデックス
ファンドの内、どれが1番お勧めなのか検証したいと思います。
結論からすると、数百億円規模のマザーファンドによる現物株式100%で安定運用が
可能なeMAXIS Slim S&P500を推奨します。
※ 4半期ごとに継続して比較していこうと思います。
1.3つの投資信託の特長
iFree S&P500
運用会社:大和投資信託
信託報酬:0.243%
対象指数:S&P500(配当抜き)
<特長>
ファミリーファンド方式による運用だがマザーファンド新設の為、運用開始当初は
100%現物株式運用ではなくポートフォリオの30%はi-SHARES CORE S&P500
ETFで運用しておりました。
2018年3月30日時点の請求目論見書にはETFが26.9%となってましたが、2018年8月の
月次レポートを見る限りほとんど現物株式運用になっております。
楽天VTI(楽天・全米株式インデックス)
運用会社:楽天投信投資顧問
信託報酬:0.1696% ※信託報酬0.1296%+VTI経費率0.04%
実質コスト:0.271%
対象指数:CRSP US トータル・マーケット・インデックス(円換算)
<特長>
マザーファンド新設のファミリーファンド形式での運用。構成銘柄はバンガードのETF
VTIを100%。
ETFを買い付けるだけの投資信託であり、さしずめファンド・オブ・ETF。
楽天VTIは、VTIからの配当金に対する外国税控除ができない為、その分は現物株式
運用に対して不利になります。
eMAXIS Slim S&P500
運用会社:三菱UFJ国際投信
信託報酬:0.1728%
対象指数:S&P500(配当込み)
<特長>
3つの米国株式インデックスファンドの内、信託報酬が最安値にも関わらず、純資産
総額の増加に伴い、さらなるコストダウンを行うと明示しております
三菱UFJ国際投信にはS&P500のマザーファンドが新設されたから不安視している人が
多かったのですが、実は平成25年には設定されております。
私が三菱UFJ国際投信に電話聞き込みした限り、純資産総額は100億円を超えている
ようなので、安心・安定の現物株式100%運用が可能となっております
2.対象指数違いによる銘柄数の影響
S&P500
その名の通り銘柄数は500社で、米国株式市場全体の時価総額上位85%をカバー
CRSP US トータル・マーケット・インデックス
米国市場の投資可能な大型株~小型株100%となる4000銘柄
ではこの銘柄数によってリターンに違いがあるのかというと、CRSP US トータル・
マーケット・インデックスがカバーしている小型株式は時価総額全体に与える影響が
小さく、両社の株価指数に差異はありません。
これに関してはバンガードの創設者ジョン.C.ボーグルが著書『インデックス投資は
勝者のゲーム』の「第三章 企業に賭けろ」にて、下記のように結論付けております
1926年までさかのぼってアメリカのすべての株式がもたらしたリターンを
算出した。
S&P500とダウジョーンズ・ウィルシャー・トータル・ストック・マーケ
ットインデックス(大型株式~小型株式まで3099銘柄)のリターンはほぼ
同等であった。
2つのインデックスのリターンの長期的な相関は0.99もあり、どちらを選択
しても差異はない。
3.iFree vs 楽天VTI
eMAXIS Slim S&P500は運用期間が短いので、まずは同期ファンドであるiFree S&P500
と楽天VTIの営業日毎リターンを算出し、iFree S&P500のリターンから楽天VTIの
リターンを引いて、どちらのファンドのリターンが高いのかを比較します
下段のグラフを見る限り全体的にiFree S&P500が有利に見えますが、経常的な
リターン差があるのなら1年近い期間で比較すると、右肩上がり(iFreeのリターンが
高い)のグラフになるはずですが、平均+0.68%から変化ありません。
つまり、iFree S&P500と楽天VTIの運用成績はほぼ同等と見て良いでしょう。
と言うことは、iFree S&P500の実施コストも0.27%近い可能性があります。
4.eMAXIS Slim S&P500も合わせた四半期比較
上記のチャートグラフと同様に算出しました
・・・・iFreeは運用が不安定なのだろうか?
上記赤丸部位でSlim S&P500と楽天VTIは一緒にマイナスリターンを示している時に、
iFreeだけがプラスリターンとなってますね。。。
では上記赤丸部位の乖離部分以降をゼロ点としてリターンを算出しなおしたのが
下記グラフになります
9月29日時点でのチャートを見ると、eMAXIS Slim S&P500のリターンが頭1つ
抜けていることが分かります。
ではeMAXIS Slim S&P500のリターンからiFree S&P500と楽天VTIのリターンを
引いたのが、下記グラフです
eMAXIS Slim S&P500運用開始直後の1ヶ月間(7月)は運用が安定していないのか
iFree S&P500と楽天VTIとの差異グラフにノイズが大きいものの、8月からは
差異グラフが安定しております。
対楽天VTI比では、徐々にeMAXIS Slim S&P500のリターンが楽天VTIを上回ってる
気配がありますが、iFree S&P500比ではグラフがフラットになっております。
・・・iFree S&P500とリターンが同等だとすると、eMAXIS Slim S&P500も実質
コストが0.27%近く(≒楽天VTI)あるのでしょうか?
<まとめ>
・iFree S&P500は全体的に運用が不安定
・楽天VTIに対してeMAXIS Slim S&P500の方が微妙にリターンが高そう
⇒当ブログとしては、米国集中投資をされるのならeMAXIS Slim S&P500を推奨します
4半期ごとに最新グラフに更新しながら、継続して比較していこうと思います。
-----------------------------2018/10/31追記------------------------------------------
iFree S&P500の第1期運用報告書が公開されました
www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com
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