親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

【完全版】私がeMAXIS Slim全世界株(除く日本)ではなく、野村つみたて外国株投信を選ぶ理由

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こんばんわ、きしやんです。

 

TwitterFacebookより匿名性が高いSNSサービスの為、各アカウント主の素性を

知るにはプロフィール欄を見るか、その人のTLを見るしかありません。

 

そんな中、アカウント主に匿名で質問ができる『Peing-質問箱-』というサービスを

通じた交流が行われており、運用業者(?)からの機械的な質問もあれば、実際に

質問されるケースも混じっております。

 

さて今回私に来た質問は、アイキャッチ画像にも使用した下記内容です

   

 

 

明らかに私が(自称)野村の民 村長と知っての質問ですね。

ではお答えしましょう!私がeMAXIS Slim全世界株(除く日本)ではなく、

なぜ野村つみたて外国株投信を利用しているのかを!!

 

 1.eMAXIS Slim全世界株(除く日本)と野村つみたて外国株投信の違い

 この2つの投資信託は共に、MSCI ACWI(除く日本)を対象指数とした全世界株式

インデックスファンドになります。

   

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野村つみたて外国株投信は名前通り積立て買い付けしかできないのですが、eMAXIS

Slim全世界株(除く日本)はスポット買い付けも可能です。


もう1つ対象指数が配当込み含まないの差がありますが、eMAXIS Slim全世界株

(除く日本)の運用実態としては野村つみたて外国株投信と同じ配当込みで運用されて

います。※指数の配当込み・含まないに関しては下記記事参照

www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com

 

となるとリターン観点でのファンドの違いは、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)の

信託報酬は野村つみたて外国株投信より0.048%安いので、長期投資に於いて投資信託

の運用能力が同等なら信託報酬の差がリターンに直結してきます。

 

2.信託報酬と長期リターンの差

信託報酬とは、その投資信託保有している限り永続的に徴収される手数料であり、

徴収される額は下記の通りです

年間手数料=純資産総額(億円) × 信託報酬(%)

ここでいう純資産総額はファンド全体のことをいいますが、その中には自分が投資した

お金が当然ながら入っているので、投資した金額に対して信託報酬の割合だけ

減っていきます。

 

その信託報酬に関して1点注意が必要で、信託報酬は年間の手数料を表示しており

ますが、実際は運用日数の日割りで徴収されています。あまりにも小さな値なので

気付きにくくて性質が悪いのですが、確実に徴収されているのは事実です。

 

信託報酬が日々徴収されているということは、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)と

野村つみたて外国株投信の運用能力が同等な場合、リターンは必ず

eMAXIS Slim全世界株(除く日本)  野村つみたて外国株投信

になります。

 

そして年間通したeMAXIS Slim全世界株(除く日本)のリターンから野村つみたて

外国株投信のリターンを引くと、下記グラフの様になるはずです。

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3.基準価額よりリターン差を比較

日々の基準価額の変動から騰落率差を引くと、下記のチャートになります。

eMAXIS Slim全世界株(除く日本)の騰落率から野村つみたて外国株投信の騰落率を

引いてるので、0%より上にいけばeMAXIS Slim全世界株(除く日本)のリターンが

優れている事を意味します

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理論上はさきほど私が簡易的に作成した右肩上がりの線図になるはずが、実際は

上下無尽なグラフになりました。

 

これには考えられる理由がいくつかあります

 ①eMAXIS Slim全世界株(除く日本)より野村つみたて外国株投信の方が運用期間が

  少し長いので、運用開始直後のeMAXIS Slim全世界株(除く日本)は安定しない

 ②ファンドに日々流出入する投資家からの資金

 ③ファンドの運用能力の差

 

ではさきほど添付したリターングラフに解説を追記します

※大事な部位を黄色で表現しました

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 <2018年3~4月>

ここで起こったリターン差ですが、ここはeMAXIS Slim全世界株(除く日本)が

運用開始間もない不安定な時期なので、これは致し方ないです。

 

<2018年10月~11月>

eMAXIS Slim全世界株(除く日本)と野村つみたて外国株投信のリターン差が急に

逆転しました。どちらかに運用ミスがあったとしか思えません。

 

<拮抗期間×2>

信託報酬の差が出ていません。つまりeMAXIS Slim全世界株(除く日本)は、

野村つみたて外国株投信との信託報酬差を、運用精度で失っていることを意味します。

 

4.2018年10月~11月に何が起こったのか?

これに関しては、私が毎月アップしている全世界株式インデックスファンド成績比較

見ると答えが分かります 。

下記チャートは私が作成している、野村つみたて外国株投信の月次レポートに記載

されているMSCI ACWI(除く日本・配当込み)指数に対する乖離グラフです。

eMAXIS Slim全世界株(除く日本)のレポートは配当含まないで作成されているので、

私が毎月計算しなおして比較しています

     

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2018年10月・11月の指数に対する乖離は、野村つみたて外国株投信はほぼ0%付近

なのに対して、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)はプラス乖離を2ヶ月連続で発生

しております。これが理由で、先ほどの区間でリターン差が逆転した訳ですね。

つまり

運用をミスったのはeMAXIS Slim全世界株(除く日本)であった

 

プラス乖離なら別に良いやん!と思うかもしれませんが、インデックスファンドは

指数に対するパッシブ運用が求められます。指数に対して乖離が発生するとどこかで

修正するはずですが、その指数への帳尻合わせに必要な売買で発生する手数料は、

誰が払うのでしょうか?

 

運用会社?

 

ファンドマネージャーのポケットマネー?

 

違いますよね。投資から集めた資金を使って払われるのです。その分だけさらに、

他社ファンドのトータルリターンに対して下方乖離することになります。

 

4.買い付け手法違いによって、投資家の質もリターンも異なる

 投資の世界も商売も『安く仕入れて高く売る』というのは常識ですが、投資の世界に

フォーカスするとその予測が難しいので、投資するタイミングを分散する手法として、

積立て投資(ドル・コスト平均法)を行ったりします。

 

しかし人とは非合理的な行動が好きで、スポット買い付が可能な投資商品の場合は

周囲の人の行動に影響されて『好調相場で買い付けて、暴落した時に手放す』傾向が

あります。ファンド運用者からすると、この行動は迷惑極まりないですね。

ただでさえスポット買い付は投資家から、いつ・いくらの入金があるのか分からない

状況なのに、相場が悪い時は急な売却注文も発生します。

 

それとは逆に『積立て投資しかできない』ファンドの場合、運用者からすると予め

ファンドに入ってくるお金の量が分かっているので運用しやすいでしょう。

そして人は1度習慣化した事を変更するのを嫌う現状維持バイアスが働くため、

積立て設定した投資行動を変更する人は中々いません。

 

 では上記仮説を確認する為に、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)と野村つみたて

外国株投信の月次資金流入量を比較します

 

まずは2018年の相場を振り返ると、

 ・6月:S&P500史上最高値更新

 ・7月~8月:トルコショックと、TwitterFacebookm、Netflixの株価暴落

 ・9月:再びS&P500が史上最高値更新

 ・10月~12月末:世界的な株価下落と、アップルの業績悪化、FOMC

   タカ派的な対応etc

 

夏場と秋から冬入りにかけて相場が荒れたことを記憶した上で、下記の月次資金

流入グラフを見てみ下さい

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上記の月次資金流入グラフをみると、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)は

株価が軟調な時ほど資金流入量が減っていますが、野村つみたて外国株投信は、

ほぼ毎月右肩上がりに資金流入量が増えていることが分かります。

  

下記二つのグラフは両ファンドの毎営業日ごとの資金流入グラフですが、

左側の野村つみたて外国株投信は売却がほとんど無い&決まったリズムでファンドに

資金が送られています。対照的にeMAXIS Slim全世界株(除く日本)は、売却額が

多いと同時に、資金流入頻度は不規則です

 

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私はeMAXIS Slim全世界株(除く日本)のリターンが野村つみたて外国株投信を

上回れない原因の1つに、投資家からの資金流入の影響が大きいと考えております。

 

5.私が野村つみたて外国株投信を選ぶ理由

仮にeMAXIS Slim全世界株(除く日本)と野村つみたて外国株投信の運用能力が

同じだとしたら、リターンに影響しているのは資金の流出入です。

 

野村つみたて外国株投は積立て設定しかできないが故の、資金流入が安定している。

結果的にファンドの運用が安定する。それによってリターンがeMAXIS Slim全世界株

(除く日本)との信託報酬差を帳消しにしている。

 

だから私は、野村つみたて外国株投信を選ぶのです。

 

インデックスファンドといえど、コストだけで判断できない要素ですね☆

 

 

 

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