おはようございます
4半期毎に実施しております、米国株式インデックスファンドの成績を基に
どのファンドがお勧めかを検証したいと思います。
比較対象となる投資信託は下記3つ
・iFree S&P500
・eMAXIS Slim S&P500
1.投資信託の基本情報
iFree S&P500は運用開始当初ETFの保有割合が50%近くありましたが、マザー
ファンドの純資産総額増加に伴い、現物保有の割合が8割近くまで上昇しました。
純資産総額比較:楽天>>Slim>iFreeの順で、楽天VTIの圧勝
信託報酬比較:Slim>楽天≧iFree で、Slimが頭1つ抜き出てます
2.月次資金流入
投資信託への資金流入は、投資家からの支持を意味するバロメーターです。
どれだけ優れた投資信託も、資金流入が無ければ償還されるリスクが付きまといます。
各ファンドが金融機関に公開している情報(SBI証券)を基に、月次資金の流入を
比較してみます
投資信託が設定された順は iFree ⇒ 楽天 ⇒ Slim になります。
iFree S&P500が新設された直後に楽天VTIが登場したので、翌月以降からiFree
S&P500への資金流入量がかなり減りました。
しかし2018年7月にeMAXIS Slim S&P500が新設されても楽天VTIの人気は止まる所を
知りません。iFree S&P500に流入していた資金の一部が、eMAXIS Slim S&P500へ
流れた感じでしょうか?
3.運用成績比較
投資信託の運用報告書に記載されているコスト明細書には、全ての費用項目が
記載されている訳ではありません。
よって投資信託の真の実力を比較するには、基準価額を基に騰落率で比較を行うのが
More betterになるのです。
※基準価額は小数点以下が表示されていないので、完璧な比較になりません
<検証期間>
eMAXIS Slim S&P500が新設された2018年7月6日からの毎営業日騰落率で比較
<比較方法>
eMAXIS Slim S&P500の騰落率に対して、楽天VTIとiFree S&P500の騰落率を引く
米国株式インデックスファンドの実力を比較した結果、
iFree S&P500≧eMAXIS Slim S&P500>>楽天VTI になりました。
iFree S&P500とeMAXIS Slim S&P500の比較結果、slimは信託報酬の安さが実績として
表れていません。これはいけませんね。
楽天VTIは楽天VTと同じバンガードのETFを買い付けるファンドオブETFですが、
やはり現物株式運用のインデックスファンドと比較すると、リターンが劣っているのが
分かります。
・・・ん?本当にこんなに差が出るのでしょうか?
ちょっと気になったので、iFree S&P500と楽天VTIのみで直接比較してみます
iFree S&P500と楽天VTIの直接比較
<iFree S&P500と楽天VTIの違い>
そもそも運用対象となる指数が異なります
iFree S&P500:S&P500(銘柄数:500)
楽天VTI:CRSP USトータルマーケット・インデックス(銘柄数:約4000)
<検証期間>
楽天VTIの運用開始の翌月11月1日から毎営業日騰落率で比較
<比較方法>
iFree S&P500の騰落率に対して、楽天VTIの騰落率を引く
騰落率による優劣ですと、右側の散布図よりiFree S&P500が楽天VTよりリターンが
高いことになります。
しかし不思議なうねりの出る結果となりましたね。2018年3月~10月まで、騰落率差が
逆転しています。
実際に、iFree S&P500と楽天VTIの大元と言ってもいい、バンガードのETFである
VOO(iFree S&P500)とVTI(楽天VTI)のチャートを見てみましょう
どうやらETFのチャートで比較してみた結果、同一区間で逆転が起こっていますね。
つまり運用目標としている指数が、そのような変動をしているということです。
4.第2回米国株式インデックスファンドの比較結果
よほどの拘りが無い限り、楽天VTIを選ぶ理由がありません。
しいて言うなら純資産総額の多さですが、その純資産総額の多さがトータルリターンに
直結していないのが微妙です。
そもそも楽天投信顧問が乱立しているファンドオブETF全てに言えることですが、
現物株式運用のインデックスファンドに対して、騰落率が劣っているのが現状ですね。
ではiFree S&P500とeMAXIS Slim S&P500なら、slimを選ぶのが無難でしょう。
リターン差は0.1%程ですが、純資産総額も月次資金流入量もeMAXIS Slim S&P500が
iFree S&P500を圧倒しています。
ファンドとしての人気をとった方が良いのと、仮にiFree S&P500が信託報酬を下げて
eMAXIS Slim S&P500以下になったとしても、slimが追従して動きます。
よって、今後アメリカ市場の本格下落が始まった場合はeMAXIS Slim S&P500を
サテライトポートフォリオに加えていきたいと思います。
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