おはようございます。
大和AMが運用する、アメリカ市場を代表するS&P500指数に追従した投資が可能となる
iFree S&P500の運用報告書が公開されました
<iFree S&P500の実質コスト>
信託報酬:0.243% + 隠れコスト:0.129% = 実質コスト:0.372%
※信託報酬を税込み表示
※参考 <楽天VTIの実質コスト:0.311%>
※計算間違いなどございましたら、御指摘・アドバイス願います
1.設定来騰落率の乖離と資産構成
iFree S&P500の純資産総額は57.25億円と十分大きく育っているものの、ライバルの
楽天VTIの240億円と比べるとかなり差をつけられましたね。
そして2018年7月から運用開始したeMAXIS Slim S&P500は既に58.8億円なので、
ちょっと危機的な状況となります。
話は運用報告書に戻して、1番肝心なベンチマークとの比較ページを見ましょう
しかしこの「ベンチマークとの差異について」のページだけ見ても、なぜベンチ
マークに対して+1.2%となってるのかは読み取れません。私の頭が悪いからで
しょうか??
iFree S&P500は運用当初 先物&海外ETFの組み入れ比率が非常に高かったのですが
通気を通して現物運用の割合が90%近くになっています(下記表より)。
2.実施コストの計算
計算方法はいつもの通りで、まずは費用明細に記載されている信託報酬を年率に
換算します。※運用報告書の期間が17年8/31~9/7と1年間を超えてるため
設定信託報酬0.243(税込み) ÷ 運用報告書信託報酬0.248 ≒ 0.978
運用報告書合計 0.380 x 0.978 ≒ 0.372%(実質コスト)
0.372%(実質コスト) - 設定信託報酬0.243(税込み) ≒ 0.129%(隠れコスト)
となります。
四捨五入をしてるから若干数字にズレがあるかもしれませんが、御容赦願います。
なぜなら、そもそも投資信託の費用明細書には、運用に発生する全てのコストが
含まれていませんので、実質コストを大真面目に比較しても意味がありません。
3.iFree S&P500の真の実力を算出! vs 楽天VTI
1番重要なのは全ての費用が計算されて導き出される基準価額を基に、騰落率で
比較するしかないのです。
運用期間としてはiFree S&P500の方が長いので、楽天VTIの運用開始日を基準として
騰落率を比較します。
2つのファンドの優劣が分かりやすいように、iFree S&P500の騰落率から楽天VTIの
騰落率を引いたチャートが下記のようになります
0%を基準にプラス%になればなるほどiFree S&P500のリターンが高いことを
意味するのですが、楽天VTIの運用開始から全域に渡ってiFree S&P500の方が
優秀だということが分かります。
しかし運用開始直後の楽天VTIと比較するのは少々可愛そうなので、2018年1月以降から
再度比較したのが下記チャートです
少々甲乙つけがたい結果となりましたが、それでもiFree S&P500の方がまだ優秀
ですね。
改めてiFree S&P500と楽天VTIの実質コストを見てみましょう
iFree S&P500:0.372%
楽天VTI:0.311%
実質コストだけでいうと楽天VTの方が0.06%ほど有利な為、騰落率を引いた上記
チャートグラフは、なだらかな右肩下がりのグラフになるはずですが、結果は
そうとはいきませんでした。
ここが投資信託の不透明なところで、いろんな投信ブロガーさんが投資信託の
実質コストを必死に計算して速報PRしてますが、実はあまり意味がないのです(笑)
そしてこの基準価額のチャート比較も、必ずしも100%正確に比較できている訳では
ありません。
なぜなら、基準価額を必ず整数で表示されてる時点で、日々四捨五入による実態との
乖離がでているからです。
まぁそこまで気にする必要はないですけど(苦笑)
しかし実際にはiFree S&P500が楽天VTIより優秀なのも事実なので、信託報酬を
0.1728%(税込み)にしないと、ますますeMAXIS Slim S&P500に対して劣勢と
なるでしょう。
以上、iFree S&P500の実施コストとリターンの徹底検証でした☆
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