おはようございます。
eMAXIS Slimシリーズとは、三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドで
そのコンセプトは、『業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける』に
なります。インデックス投資家からの支持も厚く、投信ブロガー選ぶFund of the
Year2018ではTOP10内に5本もランク入りしております。
そのeMAXIS Slimシリーズの運用報告書が公開されました。
eMAXIS Slimシリーズの実質コストを、当ブログでよく紹介している下記3つの
ファンドと比較したいと思います
①楽天VT vs eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
②野村つみたて外国株投信 vs eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
1.楽天VT vs eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
この2つの投資信託の特徴は、たった1本の投資信託で世界中の株式へ分散投資が
可能となることです。しかし運用対象とする指数が異なるのと、投資対象に中・小型株
まで含まれているかどうかの違いはあります。
投資配分は世界時価総額比率なので、まさに地球そのものへ投資してると言っても
過言ではないでしょう。
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は2018年10月31日から運用が始まった
ので、今回は1年未満での運用報告となります。よって、ある程度参考値として見る
必要があります。下記画像は、1万口当たりの費用明細です。
運用報告書の信託報酬が0.072%と記載されている為、1年分に換算する必要が
あります。eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)の信託報酬0.15336%(税
込み)から0.072%を割ると、係数は2.13となります。
この係数を合計に掛けると、実質コスト0.25347%が算出されます。
この実質コストから信託報酬を引くことで、隠れコスト0.10011%が算出できます。
日本市場へ投資しているマザーファンドが新設にも関わらず、とても優秀な成績だと
思います。
さて、比較対象である楽天VTの実質コストは0.311%ですので、コスト観点では
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)に軍配が上がりました。
せっかくなので、リターン観点でも比較してみます
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー):+4.76%
楽天VT:+3.84%
リターンでもeMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)が優秀です。
全世界株式へ投資したいのなら、迷うことなくeMAXIS Slim全世界株(オール
カントリー)でしょう
2.野村つみたて外国株投信 vs eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
この2つの投資信託の特徴はこの投資1本で、日本株式を除いて世界時価総額比率にて
投資が可能となることです。指数はMSCI ACWI(除く日本)と同じで、異なるのは
信託報酬だけになります。
ではeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の運用報告書を見てみましょう。
さきほどのeMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)と違って運用期間が1年間を
超えていますが、作業を同じです。
まずeMAXIS Slim全世界株(除く日本)の目論見書に記載されている信託報酬は
0.15336%です。この値を運用報告書に記載されている信託報酬で割ると、1年間に
換算する係数が算出されてます 0.15336% ÷ 0.168% ≒0.9128(係数)
次に運用報告書の合計値に係数をかけると、eMAXIS Slim全世界株(除く日本)の
実質コスト0.2464%が算出されました。隠れコストは0.093%です。
野村つみたて外国株投信の実質コストが0.2508%なので、コスト観点ではeMAXIS Slim
全世界株(除く日本)に軍配が上がりました。野村つみたて外国株投信の最新
運用報告書はまもなく掲載されるので、その際に再度比較してみたいと思います。
ではリターン比較です
eMAXIS Slim全世界株(除く日本):+4.92%
野村つみたて外国株投信:+4.87%
ぐぬぬぬぬ!これは何かの間違いだと思いたい・・・
しかし事実は事実。現実を受け入れましょう。
3.楽天VTI vs eMAXIS Slim S&P500
最後はアメリカ対決です。
この2つの投資信託の特徴は、アメリカ市場の株式に対して時価総額比率
にて投資を行います。対象指数が異なるので、中・小型株まで投資対象となっている
かの違いがあります。
ではeMAXIS Slim S&P500の運用報告書をみてみましょう
計算方法は これまでと同様に、eMAXIS Slim S&P500の信託報酬0.162%から、
運用報告書に掲載されている信託報酬で割って、係数をだします。
0.162% ÷ 0.138%=1.1739
合計0.238%×1.1739=0.238%
おや?優秀な実質コストであるのは間違いないのですが、ちょっと微妙な数字と
なりました。なぜならライバルである楽天VTIの実施コストは0.2344%だからです。
コスト観点でのアメリカ対決は、楽天VTIに軍配が上がりました。
ではリターンも確認しましょう。
eMAXIS Slim S&P500:+5.3%
楽天VTI:+3.81%
あれれ?リターンはeMAXIS Slim S&P500の方が優秀です。
運用の対象指数による差なのかは、別途検証する必要がありそうです
以上をもって、eMAXIS Slimシリーズの運用報告書からの実質コストとリターンの
比較を終わりたいと思います。
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