こんばんわ
毎月定点観測している、全世界株式の2018年10月の月次レポートが出揃ったので、
比較してみたいと思います。
<月次レポート一覧>
・eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)は10月末から運用が始まったばかりなので
月次レポートの発行は来月からとなります。
よって毎月恒例の当コーナーでは、eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)も
来月から徹底比較していきたいと思います
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※私は野村つみたて外国株投信推しなので、若干バイアスかかった記事である事を御容赦願います
1.野村・楽天・Slim(除く日本) 3つのファンドの特長
全世界株式(除く日本)のインデックスファンド
対象指数:MSCI ACWI(除く日本)
アセットアロケーション:先進国株(除く日本)と新興国株の比率は概ね8.8:1.2
<野村つみたて外国株投信>
・目標指数:MSCI ACWI(除く日本)円換算・配当込み
・信託報酬:0.2052%(税込み)
・実質コスト:0.2508%
※ 以後、野村つみたてと呼称します
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<eMAXIS Slim全世界株(除く日本)>
・目標指数:MSCI ACWI(除く日本)円換算・配当抜き
・信託報酬:0.15336%(税込み)
・推定実質コスト:0.2456%
(計算内訳)
これらのファンドの追加コストである
先進国株式(≒0.0796%): 新興国株式(≒0.1852%)を 8.8:1.2で加重平均して
信託報酬を足すと、下記の計算となります
0.0700(先進国)+0.0222(新興国)+0.15336(信託報酬)≒0.2456%(推定)
※以後、slim(除く日本)と呼称します
全世界株式(日本を含む)のインデックスファンド
対象指数:MSCI ACWI、FTSEグローバル・オールキャップインデックス(※)
※MSCI ACWIが日本抜きで大型・中型株がメインなのに対して日本&小型株まで
含まれている
アセットアロケーション:日本株:先進国株と新興国株の比率は概ね1:8:1
<楽天・全世界株式インデックス>
・目標指数:FTSEグローバル・オールキャップインデックス
※MSCI ACWIが日本抜きで大型・中型株がメインなのに対して
日本&小型株まで含まれている
・信託報酬:0.2296%(税込み)
・実質コスト:0.502%
・特徴:バンガードのETF「VT」を買い付けるだけのインデックスファンド。
ETFの価格は取引市場での需給変動の影響を受ける。
※以後、楽天VTと略します
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<eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)>
・目標指数:MSCI ACWI
・信託報酬:0.15336%(税込み)
・特長:MUAMとしては日本株式クラスを、初のMSCI JAPAN指数に連動する
正真正銘の現物株式100%運用の全世界株式インデックスファンド。
日本株式のマザーファンドが新設の為、コスト含め注目が集まる
以後、Slim全世界と呼びます
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2.今月の騰落率を比較
投資信託の1番重要なのはリターンなので、まずはリターン(騰落率)から
チェックしましょう!
<ファンドの騰落率>
※騰落率算出方法:レポートの値ではなく、先月レポートとの基準価額差より算出してます
<今月の騰落率>
対象指数が同じMSCI ACWI(除く日本)の野村つみたてとSlim(除く日本)の今月の
騰落率はほぼ同じなのに、楽天VTだけマイナスリターン-0.15%程大きい結果となりました。
この結果から、日本株式が楽天VTのリターンを下落させた可能性があります
<対象指数の騰落率>
野村つみた&Slim(除く日本)と、楽天VTが運用対象とする指数の騰落率です。
MSCI ACWI(除く日本):日本を除く世界時価総額 大・中型株メイン
FTSEグローバル・オールキャップインデックス:大中小型株の世界時価総額比率
※月次レポートの値をそのまま引用
今月の指数騰落率では、MSCI ACWI(除く日本)よりFTSEグローバル・オール
キャップインデックスの方がマイナスリターンが大きいので、楽天VTが他2つの
ファンドよりマイナスリターンが大きかった理由となりそうです。
3.指数との乖離
インデックスファンドに求められるのは、指数に対するパッシブ運用です。
つまり、プラスにもマイナスにも振れた分だけ運用能力としてはマイナス評価と
なってしまいますので、ここのチェックは外せません。
しかも10月は全世界的に株がの下落が激しかったので、荒れた相場環境下でいかに
指数に対して追従できるかで、運用会社の能力を比較できます
※「今月の騰落率」は基準価額より算出 指数騰落率は月次レポート引用
Slim(除く日本)野村つみたて共に、荒れた10月相場でも指数に対して綺麗に追従できました。
楽天VTはなんちゃってインデックスファンドなので指数に追従することはできない
のですが、指数に対してプラスリターンを喜んではいけません。
楽天VTの運用が安定しないと言う事は、FTSEグローバル・オールキャップ
インデックスの期待リターンを拾いきれていないことになります。
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楽天VTは運用コストの高さを指摘されて、運用報告書2回目の発行をして、
FOY2018に向けた高コスト体質のイメージ払拭にでましたが、それでも野村つみたてと
比較すると、リターンはズルズル負けております
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4.各ファンドの純資産総額の推移と月次資金流入量の確認
資金流入は金融機関にとって大事な収入源となると同時に、投資家から支持を
得ているのかの指標になりますので、純資産総額と月次資金流入のチェックは
実は騰落率を比較する以上に大事です。
まずは同じMSCI ACWI(除く日本)を目標指数とする、野村つみたて外国株投信と
eMAXIS Slim全世界株(除く日本)の月次資金流入&累計資産額の推移を見て
みましょう
※毎月の月次資金流入は、投信情報まとなびの値を引用しています
月次レポートには月末時点での純資産総額しか記載されておらず、月次レポートから
月次資金流入量を比較しようにもファンドが保有する資産の変動も加算されてるので
分かりません。
よって当記事での月次資金流入は毎回、投信情報まとなびからデータを持ってきて
おります。実はけっこー手間かけてるのですよ(^^;
さて話はグラフに戻りますが、野村つみたての月次資金流入の合計金額がついに
40億円に到達しました。地味だ地味だと言われる野村つみたてですが、コツコツと
純資産総額を増やしてきましたね。
Slim(除く日本)の月次資金流入は6月以降減少傾向が続いていたのですが、10月は
先月比2倍近い資金が流入しております。下記折れ線グラフを見ると、その変化
度合いがよく分かります
私の推測ですが、Slim(除く日本)の投資家達は7月以降相場の先行きが不安定に
なってきたから投資額を減らし、 10月の全世界的に株価が下落したタイミングで、
スポット買付けを多めに実施したのでしょう。
野村つみたては積み立て設定しかできないので、Slim(除く日本)ならではの投資手法
です。
しなしながら長期的にはタイミング投資が成績に与える影響は1割にも満たないと
言われていますので、野村つみたての投資家達は何も気にする必要はありません。
では最後に楽天VTですが、こちらも月次資金流入量の変化度合いがSlim(除く
日本)と同じ傾向が発生しております。
楽天VTの月次資金流入量も先月は減少してましたが、10月は先月比で大幅に上昇
していることが分かります。
来月からはSlim(全世界)の月次レポートも発行されるので、4つのファンドによる
全世界株式の成績比較を行っていきたいと思います。
以上、2018年10月度 全世界株式インデックスファンドの成績比較でした☆
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