こんばんわ☆
毎月定点観測している全世界株式インデックスファンド達の、2019年2月度の
月次レポートが出揃ったので比較してみたいと思います。
今回注目すべきポイントは、比較する4つのファンド全てが指数に対して
下方乖離していることです。何があったのでしょうか?
そして、どれくらい下方乖離しているのか?
そして楽天VTの酷すぎる・・・は。
<月次レポート一覧>
※私は野村つみたて外国株投信推しなので、若干バイアスかかった記事である事を御容赦願います
1.野村・楽天・Slim(除く日本&全世界) 4つのファンドの特長
※当ブログをいつも講読して下さってる人は、「2.」から読み始めてOKです
全世界株式(除く日本)のインデックスファンド
対象指数:MSCI ACWI(除く日本)
アセットアロケーション:先進国株(除く日本)と新興国株の比率は概ね8.8:1.2
<野村つみたて外国株投信>
・目標指数:MSCI ACWI(除く日本)円換算・配当込み
・信託報酬:0.2052%(税込み)
・実質コスト:0.2508%
※ 以後、野村つみたてと呼称します
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<eMAXIS Slim全世界株(除く日本)>
・目標指数:MSCI ACWI(除く日本)円換算・配当抜き
・信託報酬:0.15336%(税込み)
・推定実質コスト:0.224%
(計算内訳)
これらのファンドの追加コストである
先進国株式(≒0.059%): 新興国株式(≒0.158%)を 8.8:1.2で
加重平均して信託報酬を足すと、下記の計算となります
0.052(先進国)+0.019(新興国)+0.15336(信託報酬)≒0.224%
※以後、slim(除く日本)と呼称します
全世界株式(日本を含む)のインデックスファンド
対象指数:MSCI ACWI、FTSEグローバル・オールキャップインデックス(※)
※MSCI ACWIが日本抜きの大型株がメインなのに対して日本&中・小型株まで
含まれている
アセットアロケーション:日本株:先進国株と新興国株の比率は概ね1:8:1
<楽天・全世界株式インデックス>
・目標指数:FTSEグローバル・オールキャップインデックス
※MSCI ACWIが日本抜きで大型株がメインなのに対して日本&小型株まで
含まれている
・信託報酬:0.2296%(税込み)
・実質コスト:0.502% ※何回か言い訳レポートだしてますが、最初の値を引用
・特徴:バンガードのETF「VT」を買い付けるだけのインデックスファンド。
ETFの価格は取引市場での需給変動の影響を受ける。
※以後、楽天VTと略します
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<eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)>
・目標指数:MSCI ACWI
・信託報酬:0.15336%(税込み)
・特長:MUAMとしては日本株式クラスを、初のMSCI JAPAN指数に連動する
正真正銘の現物株式100%運用の全世界株式インデックスファンド。
日本株式のマザーファンドが新設の為、コスト含め注目が集まる
以後、Slim全世界と呼びます
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2.今月の騰落率を比較
全世界株式インデックスファンドがパッシブ運用する対象指数の整理と、指数毎の
2019年2月度の騰落率を確認します
<対象指数の騰落率>
※月次レポートの値をそのまま引用
株式世界時価総額比率での指数による先月1ヶ月間の騰落率は約+5.8~+6.0%。
指数の騰落率としては、大型株メインで世界時価総額比率にて構成されている
MSCI ACWIの騰落率が一番低い結果となりました。日本市場の大型株式が足を
引っ張ったと推定できます。
上記指数の騰落率と全世界株式インデックスファンド達の信託報酬より、
騰落率の予想順位は
Slim(除く日本) > 野村つみたて > 楽天VT > Slim全世界
となるはずです。
では、結果を見てみましょう
<各ファンドの2019年2月度の騰落率>
※騰落率算出方法:月次レポートの値ではなく、先月のレポートとの基準価額差より算出してます
予想:Slim(除く日本) > 野村つみたて > 楽天VT > Slim全世界
結果: Slim(除く日本) > 野村つみたて > Slim全世界 > 楽天VT
予想(対象指数の騰落率)に対して、楽天VTとSlim全世界の順位が逆になりました。
インデックスファンドに求められるのは対象指数に対するパッシブ運用ですので、
2019年1月度に於ける、4つのインデックスファンドの運用精度を確認すると
予実の原因が見えてきます
※「今月の騰落率」は基準価額より算出 指数騰落率は月次レポート引用
左のグラフより指数との乖離を確認した結果、Mr.送りバントと呼ばれるぐらい運用が
安定している野村つみたてが、指数に対して-0.26%も乖離しています。
これは何が起こったのでしょうか?しかし他のファンドを見ても指数に対して
約-0.3%ほど乖離しておりますので、2019年2月は全世界インデックスファンド達
特有のトラッキングエラーがあったのでしょうか?週明けにでも、各運用会社に
質問してみたいと思います。何か分かったら、当ブログで結果をPRします。
・・・。
さて超問題児の楽天VTの騰落率は、指数に対して-0.5%乖離しております。他3つの
ファンド比較しても、約2倍近い乖離です。
そして指数との乖離を比較し続けている右の折れ線グラフより、2019年度2月度
楽天VTの運用精度は過去最大級の乖離を発生しております
楽天VTの純資産総額は200億円に到達しようとしておりますが、純資産総額がここまで
増えても運用が安定する気配がありません。
楽天VTを好んで、信じて利用している投資家さんがいるのは存じておりますが、
そろそろ諦めた方がよろしいと思われます。このファンドは、一生経っても運用が
安定することはないでしょう
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3.各ファンドの純資産総額の推移と月次資金流入量の確認
ファンドへの資金流入は金融機関にとって大事な収入源となると同時に、投資家から
支持を得ているのかの指標になりますので、純資産総額と月次資金流入のチェックは
騰落率を比較する以上に大事です。
※毎月の月次資金流入は、投信情報まとなびの値を引用しています
折れ線グラフを見る限り、楽天VTの資金流入量が下落の一途を辿っております。
特に今月の下落っぷりは凄いですね。
月次資金流入量の2019年2月に対する変化度合いは、下記表の通りです
先月に対する月次資金流入量の 変化度合いでは、楽天VTとSlim(除く日本)が
ほぼ-40%となっています。2019年2月度はわりと右肩上がりの相場だったので、
投資家が悲観的になるタイミングではないと考えれます。これはいったい何が
あったのでしょうか?
つみたて設定しかできない野村つみたてですら資金流出傾向だったので、4つの
ファンド共通の事象があったとしか思えません。
野村つみたてのライバルである、Slim(除く日本)との資金流入量比較
私は野村つみたてが最強と信じて疑わないので(笑)、ライバルは運用対象指数が
同じであるSlim(除く日本)との比較のみです☆
では、これらのファンドの月次資金流入量と、月次レポートベースでの純資産総額の
推移を比較します
2月度の月次資金流入量も、野村つみたての圧勝です。
先日発売された水瀬さんのムック本でも、『指数:全世界株除く日本』のお勧め投信は
野村つみたて外国株投信となっていたので、その影響があったのでしょうか?
少なくとも野村つみたてとSlim(除く日本)では、長期投資を志す投資家の魂に
差異があることが分かります。やはり積立て設定しかできないファンドは安定感が
あって良いですね☆
4.4つのファンドの純資産総額の推移と月次資金流入量
世界時価総額比率(含む日本)
世界時価総額比率(除く日本)
楽天VTの累計資金流入量(左上の折れ線グラフ)が、サチレートしだしております。
これはちょっと黄色信号かもしれません。楽天VTの純資産総額は200億円弱あるので
すぐに繰上償還することはないと思いますが、インターネットで情報が瞬時に拡散する
この御時世。ネガティブな情報もあっと言う間に広まります。
楽天VTの純資産総額の推移は、注視していきたいですね。
以上をもちまして、毎月比較している全世界株式インデックスFの成績比較の
レポートを終わりたいと思います。毎月ここまでデータを蓄積してると、私のこの
記事も希少性が出てきそうですわ★
この記事の後にアップした下記記事も、よければ御覧ください
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