こんばんは、きしやんです。
先日のブログ記事にて、日本は先進国の中で幸福度が低いこと。他者への信頼度が断トツで低い話を取り上げました。国連が実施した聞き取り調査によると、世界3位の経済大国である日本の幸福度の数値は世界40位とのことです。
上記グラフから見て取れるように、TOP10内には北欧が多いことが分かります。そして北欧はその幸福度の高さと合わせ、労働生産性が高いのが見て取れますね。
※青いほど劣っており、赤いほど優秀
この結果からも幸福度と企業株価って相関関係があるんじゃないだろうか?って思っていたところ、日本経済新聞電子版 会員向け記事に、タイムリーな内容がありました。
記事内から重要部位を引用します
パーソル総合研究所と慶応大の前野隆司研究室の調査では幸せの実感が低い人が多い企業は減収が多かった。社内の幸福度の低さが企業の成長を阻み、それが社員の不満をさらに高めかねない。
と書かれています。
会員向け記事なのでグラフの掲載は行いませんが、記事内のグラフからもう少し言えることは下記2つ
①従業員の幸福度が多少改善されたレベルでは、売り上げの増収効果はほぼ無く、減少削減効果も弱い
②従業員の幸福度が高いと、売り上げ増収効果が目に見えて出てくる
です。
株価というのはEPS(収益)×PER(期待)に分解できます。そしてその収益は従業員の幸福度にも影響している可能性があると。
ここから言える事として日本企業の株価が長期低迷している原因の1つには、従業員の幸福度の低さがあるのでしょうね。
それを裏付けるのが、さきほどの日経新聞電子版の記事に添付されている、生活満足度と仕事への熱意の相関グラフです。これまた会員向け記事なので、グラフをイラスト化すると、下記のようになります
自分でイラスト化してて、なんか悲しくなってきました。
なにが日本人の幸福度を、ここまで下げるのでしょうかね?
本当に幸福度と労働生産性、そして幸福度と株価に関係性はあるのでしょうか?
そう思ってた際に、たまたま最近読んでいた富永 朋信さんが行動経済学の権威、ダン・アリエリーと対談した本、幸せをつかむ戦略に興味深い事が書いていました。
本書から引用します
自分の仕事が評価されていると感じる」「職場で安心できる」「経営陣の期待」「物理的な職場環境」「椅子と机」「福利厚生」など。そして、例えば職場の家具に対する満足度などそれぞれの設問に対する満足度が最も良い企業上位 20 社を選び、それらの株価の動きをまとめたインデックス(指数) を作成。そのうちのいくつがS&P500種株価指数より高いパフォーマンスを上げるか調べたところ、実はS&P500を上回ることが非常に簡単なことが分かったそうです。つまり、従業員を良く処遇する企業を取り上げれば、S&P500と同等かそれ以上のリターンが得られるということ
アリエリーが行ったバックテストによれば、従業員の満足度を高めると市場インデックスをアウトパフォームすることができると。なかなか衝撃的ですよね。
ここで注目したいのが、引用した部分に給料に関する項目が出てきてないんですよね。もしかしたら「職場で安心できる」という部分に含まれているのかもしれませんが、だとしても、高い給与水準って表現が入っててもおかしくありません。
国民の幸福度というのは、マクロ経済政策並みに重要な要素があるのかもしれません。
明日はその幸福度に関して、少し書きたいと思います。
以上です。
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆
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