こんばんは、きしやんです。
アイキャッチ画像には、モーニングスターのチャート比較を添付しています。三菱UFJ国際投信が提供する、eMAXIS SlimシリーズのS&P500とTOPIXの比較となります。
たった3年間の比較で優劣はつけられないのですが、10年近くでも比較してみました。
TOPIX(左)は10年かけてやっと高値を更新できましたが、S&P500は常に高値を更新し続けてきました。
この原因が企業の稼ぐ力なのか、経営者の株主還元の姿勢なのか、市場インデックスに占める企業数や、インデックスに構成されるルールが問題なのか、原因は1つだけでは無いと思われます。
そこで東証はTOPIX(東証一部)に採用される企業が多く、上場維持基準も緩いのが、インデックス(TOPIX)が万年停滞する問題と捉え、市場再編を検討し始めたのです。
※詳細な理由は分科会とかの資料があった気がします
しかし1番期待していたプライム市場の基準を忖度しまくった結果、TOPIX採用企業数とほとんど変わらない結果となりました。
海外から投資マネーを呼び込む大チャンスだったのに、今回の看板倒れはほんと残念です。しかも看板倒れの噂は1年以上前から聞こえてました。そこからなし崩し的に目的から離れた結果となる姿に、いつもの日本企業病が見えてきますね。
ほんと残念です。
今回はインデックスの話なので、少し深堀した話をしますか。
仮にインデックスを時価総額加重平均と条件付けした場合、有名なS&P500と指数は、じつはアクティブ指数だということを御存じでしょうか?
S&P500はスタンダード&プアーズ社が下記条件にて組み入れ基準を設けています
時価総額が 131 億ドル以上あり、流動 性が高く、浮動株が発行済株式総数の 50% 以 上あり、4 四半期連続で黒字の利益を維持している
このS&P500にパッシブ運用するのがeMAXIS SlimS&P500であったり、バンガードのVOOであったりします。
ではもう1つ有名な米株インデックスにパッシブ運用するETFとして、VTIがありますね。
VTIがパッシブ運用する指数はCRSP USトータルマーケットインデックス。中身としては米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーした時価総額加重平均型の株価指数になります。
難しい単語が並んでますが、要は米国市場に丸っと投資できるのです。
決算ごとの収益とか、そんな基準はありません。
で、よくS&P500とVTIはどっちが優れてるのか?って議論がありますが、結果はほぼ同じです。
バンガードの創業者ジョン.C.ボーグル氏の著書、インデックス投資は勝者のゲームにて、この二つの指数の相関係数はR^2=0.99と、検証結果が載っています。
つまり米国市場というのは、市場全体で見ても、ある程度フィルタリングしても、効率的な市場(値付け)が形成されてるということですね。
株主リターンの観点で卵が先か鶏が先か分かりませんが、今回の東証市場再編は、ほんど無駄な作業で終わったと思いました。改良して良い方向になるといいんですが、期待はできなさそうですね。
この辺が理由で、私は日本株インデックスに投資していないのです。
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆
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