親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

ハイエクの貨幣論集と暗号通貨 ~なぜ暗号通貨は生み出されたのか?~

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こんばんは、きしやんです。

最初に言っておきますが、私は暗号通貨ノーポジションです。

 

さて、ビットコインを筆頭に暗号通貨の下落が止まりませんね。

つい先日も暗号通貨下落に関する記事をアップしましたが、昨夜は再び-10%の下落。

※本記事執筆時点の5/22 7:00

円建、1日足のチャート

  f:id:kishiyan_y:20210522070004p:plain

 

なんでも中国が、マイニングにすら取り締まりの強化対象にしようとしたからです。 

www.bloomberg.co.jp

 

ここ最近のTwitter株クラ界隈では、暗号通貨下落に対してメシウマな雰囲気が漂ってます。大方の主張は下記二つ

①暗号通貨なんてただの電子データなので無価値

②結局自分はノンポジマンで他人の利益が羨ましく、爆損してるのを叩きたいだけ

 

私も上記2つの思想にかなり近かったのですが、ハイエクの『貨幣論集』という本を読んで、考え方が180度近く変わりました。

 

今回は、貨幣とは?って話と、暗号通貨誕生に関する『きしやんのフワッとした知識と考え』をお伝えします

 

 

1.ブロックチェーン技術と暗号通貨

専門外過ぎるので俺のフワッとした認識ですが、ブロックチェーンは『すべての記録が改竄不可能で、一貫した一連の情報が保てる』状態の技術であること。

何をどうやって実現してるのかは知りませんが、電子データにも関わらず送受信はできるのにコピーができない。

つまり、法的な信用と印刷技術による複製防止による、通貨に似たような性質を『もたせることができる』訳ですね。

ブロックチェーンという技術を使えば、通貨という商品を作るのに都合がいい訳です。

しかも『非集権』という、縛りが無い状態でです。

 

2.貨幣の歴史

諸説はいろいろありますが、ほぼ間違いないのは国家が軍事力(徴兵)を集める為の負債≒信用であるということです。経済に関する本や教科書には物々交換を容易にする為の代替え手法って記載されてますが、実はあれは、後付けでしかありません。その為に貨幣が利用されたという歴史的記録はないんです。

さて近代史に話を移すと、1971年まで貨幣の価値は金にペッグされてました。いわゆる金本位制です。その後、ベトナム戦争による財政赤字で資金調達に難儀したアメリカは、米ドルと金とのペッグを廃止し、現在の信用貨幣制度になった訳ですね。

貨幣にどのような価値をもつかは色々ありますが、少なくとも1971年の米国政府によって、我々世界中の人々は、米国政府(中央集権)から金(ゴールド)を取り上げられたのです。

 

3.貨幣論集と貨幣のあるべき姿

著者のフリードリヒ・フォン・ハイエクとは

オーストリア・ウィーン生まれの経済学者、哲学者。オーストリア学派の代表的学者の一人であり、経済学、政治哲学、法哲学、さらに心理学にまで渡る多岐な業績を残した。20世紀を代表する自由主義の思想家。ノーベル経済学賞の受賞者

wikipediaより引用

オーストリア学派の特徴として、資本市場への非介入主義になります。今の中央銀行がやっている債券買い入れプログラム(QE)とは、真反対の主張をする学派になりますね。

で、貨幣論集とはこのハイエクが書いた本。貨幣の歴史に関する本なのかと思って手に取ったのですが、内容としてはハイエクの考える貨幣としてあるべき姿を研究した学術書です。

ハイエクの「貨幣としてあるべき姿」をざっくりまとめると、下記3つ

・政府による介入を受けない

・価値の毀損が起きない

・流通に優れている

内容が難しくて間違ってたらごめんなさい。

著書内でハイエクが現代の信用貨幣に対して問題提起していました。

例えば日本政府は昨今のコロナ禍で、片や飲食店やイベント事情社には大きな負担をさせる一方、Go to Eatやトラベルなど、行動を活性化させる策を講じる。

どの策が正解で間違いかは別としても、結局、政治家や官僚=貨幣発行権を有する政府機関の采配によって、偏った富の分配がされている。

世界で見た場合、コロナショックで下落する金融市場を救済する為に、世界中で大量の貨幣が発行され、ハイイールド債まで救済されました。

これによって、資本家は大儲けした一方、株式など持たない国民は、相対的に購買力を失ったことになります。しかし国民は自国で生活する限り納税の義務があるから、自国通貨で税金の支払いをする。だから政府機関は、自分達の都合で政策を決めたりとかね。

 まさにハイエクが指摘していた問題点が、現代社会で露骨になって表れてます。

 

4.中央集権化への対抗が暗号通貨の登場

サブタイトルは、俺の憶測です。そこまで詳しくないので。

しかし、ハイエクが問題提起する現代の信用貨幣による弊害と、ハイエクが提唱する貨幣としてあるべき姿を考慮すると、暗号通貨は中央集権への対抗・対応として登場したんだろな~と。

なんせ自国の政治が不安定で、貨幣そのものに信用がない場合。米ドルなどの外貨を調達したくても、取引に応じてもらえません。そのような国の通貨の場合、国内での流通もままなりません。

このような事情がある場合、世界中で存在が認められる暗号通貨というのは、ハイエクが提唱するように、とても理想的な通貨になり得ます。Facebookが開発していた暗号通貨リブラも、この様な狙いがあったのでしょうか?

先日読んだ負債論という本にも、市場は自分達にとって便利な支払い手段を生み出し続けてきた歴史が記されてます。そういう意味でも冒頭で、中国政府がマイニング行為に対して罰則を設けようとするのは、中央集権側からの抵抗になります。

これらの観点で暗号通貨を眺めると、ただの無価値な暗号とは思えなくなりますね。レイ・ダリオの言葉をかりると『パラダイムシフト』が、まさに起きている。

暗号通貨は1950年から続いた米国覇権。否。現代の資本主義への挑戦なんでしょう。

我々現代人は、資本主義の転換点を目の当たりにしてる訳ですね。逆を言えば、暗号通貨に、投機ではなく投資するというのは、資本主義の形が変わる未来にかけると言っても、過言ではないのかもしれません。

 

ハイエクの本。興味あれば読んでみてください。重版してないから、買うと高いですが

amzn.to

 

たまには頭の体操になるような記事にしてみました。

それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆

 

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