こんばんわ、きしやんです☆
米国株式が史上最高値を更新し、全世界株式のインデックスファンドである
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)も、基準価額の最高値を更新しました。
景気がいいですね
しかし米中貿易戦争は『部分合意しそう』という憶測が漂ってるだけで、製造業などの
状況を見る限り、とても景気が改善しているとは思えません。
今の相場と自分がとるべきスタンスを考えるにあたってハワード・マークスの
『市場サイクルを極める』を読み直した際に、改めて目にとまった一文を引用します
強気相場の三段階のプロセス
・まず、並外れて洞察力に富んだ一握りの人が、状況が良くなると考える・次に、多くの投資家が実際に状況が良くなっていることに気づく
・最後に、すべての人が永遠に良くなりつづけると思い込む
ハワード・マークスの文章より私が注目したのは、今の相場に『並外れて洞察力富んだ
一握りの人』はどのように考えているのか?です。
生きる伝説級の投資家達から、何か学べることはないのか考えたいと思います。
1.恐怖と欲望指数が意味するもの
FRBがレポ市場の救済で財務省短期証券(Tビル)の買い入れを開始しました。
FRBはこの行為を『量的緩和ではない』と言っていますが、FRBのバランスシートが
拡大しているのだから量的緩和でしょう。投資家の一部はFRBの今回の行為を
『隠れQE4』と皮肉ってるぐらいですw
量的緩和は株価の押し上げ効果があり、隠れQE4と米中貿易戦争の部分合意の憶測が
重なって、世界的に株価が上昇しています。特に米国の代表的な株式指数である
S&P500は、史上最高値を更新し続けています。
株価は半年先の景気を織り込むと言われているので、市場は景気の先行きを明るく
見てるのでしょうね。株価は短期的には市場の需給で決まりますので、市場の
センチメントを見てみましょう。
下のメーターは、CNNが提供しているFear & Greed Indexです。
指数の算出に当たっては、市場のモメンタム、プット・コールオプションの割合、
株価の強さが用いられているそうです。まさに投資家の心理と言えるでしょう。
Fear & Greed Indexは80を超えると市場が過熱している状態で、20を下回ると
超弱気になります
この記事を作成しだした11月22日夜時点のFear & Greed Indexは70。
※23日朝時点では69
市場はそこまで過熱していないのか?
そこでFear & Greed Indexの直近までの推移を示したのが、以下のチャートに
なります。
11月8日にFear & Greed Indexは、91という市場の過熱を示しました。
この水準は2017年末にS&P500が最高値を更新したタイミング以来ですね。
思い起こせばS&P500が2017年末に最高値を更新してからの翌年、2月に株価が
10%少々下落しました。直近の株価下落だと、2018年末から年明けにかけて
でしょうか?その期間におけるFear & Greed Indexのチャートを見ると、かなり
弱気になっている感じがしますね。
そしてFear & Greed Indexは常に上下に変動していることに注目したいです。
ではFear & Greed Indexが示す弱気状態と、 株価下落は相関があるのか?
バンガードの全世界株式インデックスETFであるVTのチャートと、Fear & Greed
Indexを同じ時系列で並べて検証します。
Fear & Greed Indexが弱気を示し出して回復するまでの範囲を、ピンク色で網掛け
しました。
VT(株価)の下落とFear & Greed Indexは綺麗な相関があります。
Fear & Greed Indexを見ていたら少なくとも『高値掴み』ってのが回避できそうな
気がしませんかね?
軽く整理すると
・Fear & Greed Indexと株価の変動には相関がある
・Fear & Greed Indexが意味する投資家心理が中立点に留まる事はない
ってのが、今回のヒントなのかもしれません。
2. 並外れて洞察力に富んだ投資家達は何を考えてる?
結論から言うと、資金を退避させてるみたいですね。
Fear & Greed Indexより直近の市場は株式を買いに走ってると考えれますが、
バフェット率いるバークシャーはキャッシュポジションが過去最大とのことです。
バフェットの投資スタイルはWide Moatを有する企業を、割安になった際に買い付ける
バリュー投資です。バークシャーのポジションから、バフェットたちは今の相場を
お買い得価格とは思っていないみたいですね。つまりバフェット達は、株価の下落を
待っていると考えれそうです。
そこでバークシャーの現金ポジションと株価の推移のチャートを見てみましょう。
バークシャーの現金ポジションが最高額を更新した1年半以内に、株価が大きく
下落する傾向がありそうですね
バフェット達は『バリュー投資』という明確なスタイルがありますが、他の投資家達は
どうなのでしょうか?
ブルームバーグのニュースを見る限り、いわゆる富裕層の投資家達も暴落に備えて
キャッシュポジションを大きくしているとのことです。
3.飛び乗りたいと思うこの気持ちが信号である
米国企業の3Q決算はわりと好調で、株価はさらに上がりました。
そして世界中が金融緩和で資金がダブついており、債券利回りはゼロどころか
マイナスにまでなっています。債券の変わりに利回りを求めて株式に資金が流れて
いるとも言われています。
つまり今の株価は、実態より過大に評価されている可能性があるんですね。
そうでないと、バークシャーや富裕層の投資家達が現金ポジションをここまで大きく
するのでしょうか?
投資スタンスへの私の結論としては、現在実施している定額買い付けの金額は変更
しません。ハワード・マークスが『投資で一番大切な20の教え』で書いていた言葉を
忠実に守ります
買うことが心地よいと思えるようになったころには、価格は超お買い得と
言えるほど安くはなくなっている。
したがって、居心地の悪さをともなわない利益率の高い投資というのは、
たいがいが矛盾した話なのだ。
赤文字にした部位が、今の相場に飛び乗りたいと思う潜在的な意識です。
市場で平均以下のリスクで平均以上のリターンを求めるのなら、自分の中のざわつく
感情が赤信号となるのです。敵は常に、自分であることを忘れてはいけません。
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごし下さい。
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