こんばんわ、きしやんです。
投資家&投資ブロガーの中でもよく議論が勃発するジャンルが、『一括 vs 積立て』は
どちらが優れてるのか!?です。
この比較はそもそも投資元本をどう定義するのかがネックなので、私は議論する意味が
ないと思っています。なぜなら、将来の所得を前もって入手するには
①借金する※借金の利息はどうする?
②レバレッジかける
この二つしかありません。仮にまとまった資金を一括投資したとしても、その後は
給与所得からの投資なら結局は積立て投資になりますし。
とか言いながら今回は、現実的につみたてNISAによる『年初一括投資 vs 毎月積立て
投資のリターン差』を比較してみたいと思いますw
結論から言うと年初一括投資は、メンタルダメージを加味するとメリットはほとんど
ありません。つまり、毎月積立でOKでしょ☆ ってことになりました。
1.つみたてNISAの年初一括投資とは?
つみたてNISAとは、金融庁が主導している国民の資産形成を後押しする制度で、
年間投資枠40万円の含み益に対して、20年間非課税となります。
制度のコンセプトとしては、長期・分散・積立て・低コストの4本柱となっており、
利用できる投資信託も金融庁が定めた条件に合致している必要があります。
特に前3本の「長期・分散・積立て」とは、世界的にも投資信託を利用した資産形成の
王道ですので、つみたてNISAを利用した資産形成はワールド・スタンダードと言っても
過言ではないでしょう。
そんな「積立て投資」を前提としたつみたてNISAにて、なにやら『年初一括投資』と
いう聞きなれないフレーズがあります。それは証券会社のシステムを上手い事利用する
ことで、つみたてNISAでも一括投資が可能となるのです。
やり方はいたってシンプルで、特定口座(課税口座)で積立て設定をする際に、
積立て頻度&積立額の設定とは別に、ボーナス月設定ってのがあると思います。
ボーナス月設定とは賞与が出る月に、積立て設定とは別で増額の買い付けができる
システムです。同じ手法をNISAでも設定できるんですよね。
1月初旬に毎月積立て100円分を設定し、ボーナス設定月を1月にして、
増額分を39.9万円にすると、年初一括投資が可能となります
これが、つみたてNISA制度を用いた年初一括投資です。
つみたてNISA本来の趣旨とは乖離した手法ですが、金融庁からのお達しもないので
普通に利用できるのが実情です。
2.比較・検証手法
①投資信託:野村DC外国株式インデックスMSCI-KOKUSAI
信託報酬:0.24%(税込み)
運用開始日:2007年9月27日~
②検証期間:2008年1月~2018年12月末
③投資元本:年間40万円 ※毎月積み立ては40万円の12等分
3.年初一括投資 vs 毎月積立て投資のリターン差
「2.」の検証手法で投資元本合計440万円のバックテスト結果
●年初一括投資:802.6万円(+182.4%)
●毎月積立投資:768万円(+174.5%)
※四捨五入してます
リターンとしては年初一括の方が34.6万円(+7.9%)程高い結果となりました。
リターンの経緯を折れ線グラフで見てみたいと思います
毎月の投資額と年間投資額にあまり差がないせいか、チャートにもほとんど差が
見られませんね。理論的な一括投資のメリットは、お金を早期に株式に換えることで、
企業からの配当+利益成長リターンを長くとれることです。
しかし、リーマンショック後からの右肩上がりの相場を利用しても、年初一括投資が
積立て投資に対して大幅なリターン(+20%とか)を出せていません。
所感ですが、年初一括投資が有利そうな環境でも私のメンタルタフネスを上回る
リターンを出せていないので、この手法を利用する価値は見出せませんね。
参考までに、投資手法違いでの評価額&元本推移のチャートを添付します
4.まとめ
リターンの観点からすると、年初一括投資の方が有利となる算段が高いです。
しかし高いリスク(不確実性)をとっても高いリターンが得られないのなら、つみたて
NISAで年初一括投資をするメリットがほとんど無い事も分かりました。
つまり、完全な好みの問題ということです。
しかし、検証しているのは過去のデータを基にしたバックテストでしかないので、
下記2点に注意する必要があります
①バックテストは、検証区間の影響が大きいこと
②バックテスト結果が将来を保証する訳ではない
仮に年初一括投資のリターンが素晴らしかったとしても、そのリターンを将来も
保証してくれる訳でもありません。
しかしリターンを高める為に1つだけ言えることは、継続することです。
投資頻度や手法であれこれ悩むなら、株式投資の意味を勉強して損失に対するメンタル
タフネスを向上させ、リスクをコントロールするのが資産運用成功の鍵と
なるでしょう。
個人投資家が資産運用で重要視すべきは、継続可能な手法を選ぶことです。
参考までに、一括投資と分割投資を比較・検証した記事を添付しておきます
www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com
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