会社の同期から「年間枠40万円って少ないと思わない?」って聞かれました。
私自身がNISAを利用していないのでブログでもあまり記事にしてませんが、
来年から始まる積立NISAは満額・満期間シャブリつくすまで利用します。
積立NISAは国が発信する「貯蓄から投資へ」のメッセージ第二段ですので
今回は改めてNISAについて要点を絞りつつ&積立NISAを主軸に
まとめたいと思います。
1.NISAとは、そもそも 何ですの??
NISAとは正式名称を少額投資非課税制度といい、投資で得た利益に対して
通常なら課税される20.315%を定められた期間内なら無税にしまっせって制度です。
投資信託や株を購入する際は、証券会社にて専用の特定口座(一般口座もあります)
からしか購入できないのですが、NISA口座で購入した有価証券で発生した利益が
下記期間内のみ無税となります。
通常NISA&ジュニアNISA:5年
積立NISA:20年
NISA口座は毎年新たに申請して利用する必要があり、通常NISAは最大5枠まで
積立NISAは最大20枠まで利用することが可能ですが、通常NISAと積立NISAの
併用はできませんので、来年から積立NISAを利用する人は、現行NISAの
2018年度枠の申請をしない準備も必要です。
仮に毎年積立NISAを申請した場合、非課税期間は下記のようなイメージになります
何でもかんでも無税大盤振る舞いはできませんので、NISAは種類によって
年間投資できる枠が決まってます。
通常NISA:120万円/年
ジュニアNISA:80万円/年
積立NISA:40万円/年
ここで2つ注意があります。
<注意①>
あくまでも年間購入可能枠ですので、使い切ってしまった場合は翌年に新たな
NISA口座が作られるまでは、課税される特定口座を利用することになります。
<注意②>
あくまでも年間購入可能枠ですので、NISA口座で買った有価証券を売却しても
年間可能枠は復活しません。
よって、積立NISAは年間40万円の枠しかないので、毎月5万円ずつ積立投資をすると
9ヶ月目からは特定口座で購入することとなります。
2.特定口座、NISA、iDecoの違いをおさらいしましょう
名前が3つとも違いますが、投資信託を購入して資産運用するって意味では
どれも違いはありません。
違いは大きく分けると
・利益に対する非課税期間
・年間購入可能な金額
・現金化できるタイミング
・投資した金額に対する税控除
それぞれの特徴は上記表の通りであり、制度の名称はそれぞれ違いますが
銀口座を例に表現すると
特定口座:普通預金
NISA:普通預金口座の非課税期間有りver
iDeco:60歳までの定期預金口座
ってな感じで理解してもらえると、ちょっと馴染みやすいと思います。
NISAに限っていうと、積立NISAですら20年っていう非課税期間が
限られていますので、非課税期間が終了した場合はその枠で購入した有価証券が
「その時の評価金額で」特定口座に移行されます。
2018年積立NISA枠で購入した40万円分の投資信託が2037年終了時に60万円に
なっていたら、特定口座には60万円からスタートすることになります。
3.NISAのデメリット
逆に2037年終了時点で損が発生して30万円の評価額になっていると、特定口座には
30万円からスタートすることになりますが、このマイナス状態で特定口座に
移行されると理不尽な課税が発生することになます。
ここは、ゆっくり理解したいと思います。
なるべく分かりやすく表現する努力をしますので、何度か読み返してでも、
理解を深めてほしいです。
私が積立NISAで払った元本は40万円で、20年後の2037年終了時点では
10万円の損をしていますが、この状態で特定口座に移行して評価額が
40万円まで戻ると10万円の利益に対して20.315%の税金が発生します。
しかし、私の元本は40万円なので、損が元に戻って±0円なんですから
特定口座で運用していた場合はなんら税金は発生しませんが、NISA口座から
特定口座に移行した際は30万円からスタートしたことになるので、システム上は
10万円の利益が出たことになります。
今の説明をイメージ化したのが、↓↓です
は!?って思うかもしれませんが、これはNISAの制度上どうしても避けられません。
現行NISAは非課税期間が5年しかないので、5年で利益出せれるか怪しいから
私を含め現行NISAを利用しない人は非常に多いと思います。
4.NISAで利益確定しないと損をする勘違い
逆に、利益が出ていた場合はそれこそNISAの恩恵を最大限に受けれます。
利益出ていないとNISAを使うメリット皆無ですが、ここのメリットを勘違い
されてる人がけっこーいる感じがしますね。
<勘違い内容>
NISAは非課税期間内に利益確定しないと、NISAの恩恵を受けれない
この認識、実は半分間違ってます。
NISA期間が終了した場合、その時の評価額で特定口座をスタートすることは
NISAのデメリットで説明しましたが、NISA期間終了時に利益がある場合は
マイナス評価の時と真逆のことが起きます。
40万円の投資元本に対して、2018年積立NISA枠の20年が終わった2037年時点で
評価額が50万円(+10万円)だったとすると、特定口座には元本が50万円として
スタートしますので、そこから評価額が60万円にアップした場合、課税対象となるのは
60万円-50万円=10万円に対してです。
上記表を見てもらうとイメージしやすいと思いますが、非課税期間中に無理に
利益確定(売却)しなくても、課税される特定口座に移行された時点で、
実質的に非課税の恩恵を受けております。
つまり、長期投資の真骨頂であるバイ・アンド・ホールド(買った物を保持し続ける)
スタイルは積立NISAでもしっかり活きてきますので、そこをしっかり
理解しておかないと、金融機関がNISA期間内に利益確定しないと意味がないので、
毎月分配型の投資信託をお勧めしますって地雷商品を買わされかねません。
って色々説明をしても「20年後にプラスになってなかったらどうするんだ!?」って
思う人も多数いらっしゃるでしょう。
しかしですね、世界中の株式に分散投資をしておけば、20年経って全く利益が
出ていないことは、ほとんどないんです。
10年以上のスパンで見れば、世界の経済は常に右肩上がりに成長しており、
今 押せ押せな新興国(中国やアジア圏)は人口が爆発的に増加している為
今後も世界経済は成長していくことが望めます。
とは言っても投資の世界に絶対は存在しませんので、国際分散投資を20年やっても
利益出ない様な状況は、世界が核戦争とかでクソボロになってたりするでしょうから
その時は投資だろうがタンス預金だろうが、何をしてても無駄だと思います。
よって、20年後の世界経済の成長を信じれなくて、20年後に1円たりとも
損をしたくない人は今すぐ投資の世界から逃げることをお勧めします。
5.積立NISAの年間枠40万円って少なくない?
だいぶ時間掛かりましたが、やっとこさ会社の同期からの質問への回答に
辿り着きました・苦笑
この質問を私にしてきた会社の同期は、すでに投資信託で積立投資を数年実施している
個人投資家のため、その様な人は年間枠40万円ってのは少なく感じるでしょうし、
私もそう思います。
しかしながら私個人の考えとしては、
今まで投資を全くやったことない人達が初めて投資の世界に
飛び込むのなら、毎月3.33万円の投資額は無難な範囲かと。
現行NISAの年間枠120万円を使い切るには毎月換算で10万円になりますが、
初めて投資をする人がいきなりそんな大金を投入しても、
ちょっとした暴落でビビッてしまって狼狽売り⇒損確定して、投資の世界から
撤退してしまうのが目に見えます。
日本人ってどうも損得勘定が激しく、得できるものは目イッパイ使わないと
損してしまうって思ってる人が多い気がしますが、投資の世界は
何を買うかではなく、いくらまでなら損してても大丈夫かが大事です。
※下記2つの記事参照
okanetotousinosekai.hatenablog.jp
okanetotousinosekai.hatenablog.jp
たしかに積立NISAは年間枠が40万円と決して多くないですが、毎年申請すれば
合計の非課税金額は現行NISAを上回ることができますし、別に年間枠を
無理に使い切る必要はありません。
現行NISA:年間120万円×5枠=合計600万円
積立NISA:年間40万円×20枠=800円
質問してくれた会社の同期には色々言いましたが、せめて年間枠は
12ヶ月で割り切れる金額にしてほしかったですよね~
毎月3.4万円×12ヶ月=40.8万円とかね☆
そういえば、今日からSBI証券が毎日積立を開始しているはずですな。
このNISA記事かいてたら、いつの間にか8日になってしまってましたわ・・・
<結論>
積立NISAは、絶対使おう