こんばんは、きしやんです。
FRBが2年ぶりにFFレートの利上げを行って、久しぶりに逆イールド→リセッション入りの話題が出てきましたね。
前回、この話題が起こったのは2018年だったと記憶してます。
当時も逆イールドの話題で賑わったので、改めて振り返りたいと思います。
イールドカーブの説明は大和証券のサイトが分かりやすいので、まるまる引用します
債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフで、横軸に償還までの期間、縦軸に利回りを用いた曲線グラフのこと。
利回り曲線ともいい、金利の期間構造を表し、債券投資で重要視される指標のひとつです。
利回りが固定されている債券というのは償還(満期)期限が長い債券ほど高い利回りを要求しますので、平時に於いては、償還期限と利回りの関係は以下のような形になります。
イールドカーブが右肩上がりになっているのを、順イールドといいます。
で、景気の先行きが悪化してきたりするとこの曲線がフラットになっていきます。もう少し具体的にいうと、長短金利の差が無くなってくるんです。
下記チャートは現在の米国イールドカーブですが、下から1年前→1か月前→現在と比較するとご覧の通り、順イールドだった形が徐々にフラット化してるのがお分かりになるでしょう。
で、2年債券(2Y)と10年債券(10Y)の利回りが逆転することを、一般的に逆イールドやイールドカーブ逆転と言われる現象になります。
歴史を振り返ると、逆イールドが発生してから半年~2年後ぐらいに米国は景気後退入り(リセッション)してきたので、逆イールド発生は一般的にネガティブな現象として受け取られています。
下記チャートは10年債券と2年債券の利回り差で、0を下回ると逆イールドが発生したことを意味します。グレーの網掛け部分は米国のリセッション局面。赤丸は、リセッション直前に逆イールドが発生した部分です。
リセッション前に、ほぼ逆イールドが発生してるのが分かります。
しかしこの逆イールドもよくよくみると、逆イールドが発生したからといってリセッション入りしていないパターンもあります。青丸で追記しますね。
特に真ん中の青マルに関しては、逆イールドが発生してからリセッション入りするまで3年近く要しています。
逆イールド=リセッション入りと言われますが、こうやって歴史を振り返ると、リセッション入り前には逆イールドが概ね2回発生しているのが分かります。
つまり逆イールド発生はリセッション入りの必要条件であって、絶対条件じゃないことが分かります。
さきほどのチャートをさらに深堀してみると、過去30年でリセッションに至る際は、
①逆イールドが2回発生してから
だということです。赤矢印で追記しました。
※1980年代は該当しませんね
まぁこの説も、後付けの可能性はありますが・・・
なぜなら、さらにチャートに1個オレンジ丸を追加します。
そう、コロナショック前の逆イールド発生してから本格的な景気後退入りがまだきてないんです。
たしかにオレンジ丸の逆イールドが発生してから、短いながらも景気後退入りが発生したのは事実です。しかしイールドカーブ(市場)がパンデミックまで織り込んでいたとは思えません。
このように考察すると、逆イールドの発生がリセッションの絶対条件ではないということです。
もしオレンジ丸の逆イールドを1回目とカウントしたなら、次に発生する逆イールドは2回目?その後にイールドカーブがスティープ化したらリセッション??
などなど、考察するには面白いんですが、まぁ未来はどうなるか分かりません。なんせ、過去30年と現在のインフレ率がまるで違いますし。
バイ&ホールドを基本としている人は逆イールドの発生やリセッション入りなどの情報はノイズでしかないので、これまで通り、自身にとって適切なアセットアロケーションを維持してください。
以上です。
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆
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