こんばんは、きしやんです。
2月に入ってから、相場が軟調ですね。
かねてからアメリカの中央銀行(FRB)も22年3月あたりから利上げ開始するかもとアナウンスしてた事に対して、やっと市場が現実を見だしたように感じます。
そこに合わせて、ロシアとウクライナの問題が、さらに先行きの不透明さを強くしましたね。
前者はまさに市場サイクルに伴った相場の転換なんですが、そこに合わせたかのように、金融屋さんが情報を発信しています。
当ブログでもJPモルガンやピクテ投信の動画レポートの要約を発信させていただいております。
問題なのは、上記金融屋さんの言うトレンドに対応した行動をしたとして、成果が上がるのか?です。
では実際の失敗例を見てみましょう。
三菱UFJ国際投信が運用する、トレンドアロケーション・オープンという投資信託があります。
交付目論見書より、特徴を引用しますね。
経済環境や市場環境等について定性・定量分析による将来予想を行い「市場の転換点」を捉えます。運用専門家の見通し「経済サイクルとバリュエーションの分析」を反映しつつ、資産配分比率の調整を行い、補完戦略としてパフォーマンスの向上を図ります。
設計コンセプトとしては、とても素晴らしいと思います。
ダウンサイドを抑えて、アップサイドを大きくとる戦略ですね。
しかし言うは易く行うは難し。
ダウンサイドを抑えてアップサイドをとる戦略なら、コロナショック前から現在に至る区間が最適だとおもいます。実際のチャートを見てみましょう。
コロナショック前から現在にかけて、トータル-11%です。
しかもコロナショック後から1年(D~D)ほど、微動だにしない区間があります。
ファンドの資金受け入れを中止したんでしょうか?当時の月次レポートが下記です。
なんとトレンドアロケーション・オープンはコロナショック以降、ポートフォリオ100%を低リスク資産にしてしまいました。
ではこの低リスク戦略に全振りしたのは正解だったのでしょうか?そんなことはないですよね。さきほどのチャートと同じ区間の、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は以下の通りです
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は+39.18%と、その差は歴然。トレンドアロケーション・オープンとのリターン差でいうと50%になります。
トレンドアロケーション・オープンは運用専門家の見通し「経済サイクルとバリュエーションの分析」を反映しつつ、資産配分比率の調整を行い、補完戦略としてパフォーマンスの向上を図った結果、市場平均にボロ負けしたのが現実です。
当然ながらトレンドアロケーション・オープンとは違う結果になったトレンド追求型のファンドがあるのも事実です。しかしトレンドアロケーション・オープンの結果も事実です。
金融屋さんは恰も崇高そうな見通しを提供してくれますが、それが実現する保障はご覧の通りな訳ですわ。
さて最後にバンガードの創業者、故ボーグル氏の作品 インデックス投資は勝者のゲームより一文を引用して終わりたいと思います。
事業を営む者たちが富を得るには、「ぼーっとしてないで何かをやれ」と顧客を説得しなければならない。
しかし、全体としての顧客が富を得るには、正反対の行動原則に従わなければならない。
つまり「何もするな、そこにいろ」である。
これこそが、市場に勝とうとする敗者のゲームを避ける唯一の方法なのだ。
以上です。
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆
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