こんばんわ、きしやんです。
経済学の世界っていろんな派閥があって、古典派経済学を経て誕生した新古典派経済学、マルクス経済学、ケインズ経済学とかが有名ですね。
しかしあまり知られていないオーストリア派という経済学があります。
私も本書を読んで初めて知ったのですが、オーストリア派経済学は投資の世界に限らず、人生観からしても学びの多い1冊でした。
いつも読書後は大事だと感じた部位をGoogleドキュメントに書き残す「読後フォロー」なる作業をしてるのですが、今回は読後フォローした一部を紹介します
目の前のマシュマロがすべてとなるような投資の世界において、腕を組んで座り、今ある甘い誘惑を無視し、あとで利用できる優位性を求めて中間的な手段に集中するというのは容易なことではない。「囲碁」でも、「力」を用い敵方が点を積み上げ、大差で勝利しているように見えるなかで、まったく具現化しないかもしれない可能性を構築している「勢」でありつづけるためには、相当な鍛錬が必要である。しかし、今は退き、だれからもバカにされる(それよりひどいかもしれない)ような振舞いながら、迂回的であるための重荷を背負うことこそ、われわれが選択しなければならないことである。
第9章 オーストリア流投資法Ⅰ 初期のミーゼス流投資戦略より
起業家的収益をもたらす生産とは、時間も資本も必要とする迂回的プロセスであり、そのための間接的手段を捕獲するために忍耐を要求するものである。そのような起業家的収益が容易に手に入るものだなどと思うべきではないし、好ましいものだとすら考えないほうが良い(金融のゆがみによってさらに好ましくないものとなる)。これを理解し、そのプロセスに耐えられるものに、資本主義の戦利品はもたらされるのである。
第9章オーストリア流投資法Ⅱ バリュー投資より
長期投資の心得というか、とても本質的な事が伝わってきます。
本書は文字サイスも小さくて500ページ弱級のボリュームなんですが、投資手法の具体的な話が出るのはラスト70ページぐらいなんですよねw
つまりブラックスワン回避法とは小手先の話よりも、己の心理との向き合い方に主眼をおいてるのです。
これはハワード・マークスの「投資で一番大切な20の教え」に近いとこがあります。
とても学びの多い1冊でした。いつもながら図書館に入れてもらったんですけどねw
それでは皆様、良い投資ライフをお過ごしください☆
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