親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

低成長が予想される時代に備え、稼げる企業にも積極投資したい

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こんばんわ、きしやんです☆

 

世界の中央銀行は、景気悪化を懸念して積極的な金融緩和を行っております。

その結果、世界中で低金利どころかマイナス金利という異常事態に陥ってるのは

周知の事実です。しかし金利とは経済成長の見込みがあるから付くという考え方が

あり、以下の関係が成り立つと考えれます

名目金利=実質金利+期待インフレ率

名目成長率=実質成長率+GDPデフレーター

※引用元:徳勝礼子さん著書の『マイナス金利』より

 

株式投資に於いて主力となる先進国の 名目金利がゼロということは、先進国株式の

今後の名目成長率もゼロである可能性が示唆されます。

つまりインデックス運用だけではリターンが出ない可能性がある訳です。※可能性ね

www.financialpointer.com

 

株式投資のリターンの源泉は『売り上げ=企業利益』であるため、私は今まで以上に

稼げる企業へ(サテライト)投資する必要性を感じています。

これまで企業価値の算定方法や財務諸表の読み方など色々勉強した結果、コア・

サテライト戦略として、ある海外ETFへの投資を検討しています。

 

その銘柄は

 

 

ティッカーシンボル : MOAT(堀)

 

 

VanEck Vectors Morningstar Wide Moat ETFです。

 

 

このETFに投資する最大の欠点は、投資地域の集中です。よってこの記事では、

MOATの紹介・MOATに辿りついた経緯、MOATに投資するデメリットを解説します

 

 

 1.VanEck Vectors Morningstar Wide Moat ETFとは

モーニングスター社が作成するWide Moat Focus Indexに対してパッシブ投資を行う、

VanEckが運用する海外ETFになります。※以後、ティッカーのMOATで呼称します

 

Wide Moat Focus Indexとは、モーニングスター社が米国に在籍する企業を調査し、

その中から事業構造に「競走上の優位性」や「経済的な堀(MOAT)」を有していると

思われる企業40~50社にて、構成された指数になります。

 

銘柄情報

以下は VanEck社のページから持ってきたMOATのセクター比率と、投資対象の

構成銘柄TOP10の情報です。私は米国個別株の情報に詳しくないので、紹介まで

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MOATの運用規模・税金等の情報

・運用開始:2012年4月24日

・純資産総額:29億米ドル

・経費率:0.49%

 

MOATの経費率は昨今の国内インデックスファンドの手数料からすると割高な

水準ですが、そもそもアクティブファンドという位置づけですので、経費率としては

かなり安いと考えれます。

 

パフォーマンスの検証

バックテストは将来リターンを保証しないのですが、参考までに米国の市場平均

(S&P500)に投資可能なVOOとの比較です 

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MOATの経費率はVOOより16倍も高いにも関わらず、リターン観点だとMOATが

優秀ですね。VOOは最大下落率は大きいけどシャープレシオが優秀となってます。

 

MOATが総じて優秀なのはモーニングスターの銘柄選定能力なのか集中投資の

結果なのかは判りませんが、S&P500に負けていないのでまぁ良しでしょう。

 

2.そもそもWide Moatとは何なのか?

ウォーレンバフェットの言葉を引用します

A truly great business must have an enduring ‘moat’ that protects excellent

returns on invested capital.

本当にすばらしいビジネスは不朽の「堀」が存在し、それによって高い利益が

守られている。

消費者を独占する企業には、強くて広い経済的な堀(Wide Moat)を有していると

言われています。一説によると、Wide Moatはバフェットの造語だとか。

そしてそのバフェットのWide Moatに関する定義は不明ですが、モーニング

スター社では以下の定義から、企業がWide Moatを有しているのかを判断している

みたいです。

・Network Effect(ネットワーク効果

・Intangible Assets(無形資産、ブランド価値)

・Cost Advantage(コスト優位性)

・Switching Costs(乗り換えコスト)

・Efficient Scales(効率的な規模)

 

例えば、世界中の企業の専門職が使うソフトウェアがあったとして、そのソフト

ウェアは世界中の大学などで学生に対する教材にも使われていたとしましょう。

その場合、同類のソフトを作成するライバル会社が参入するハードルは極めて

高いはずです。

 

他には、街中に隣接する資源に恵まれた採掘場があったとしましょう。大昔から

街と共に発展した採掘場で、陸路も海路もとても効率の良い立地です。しかし現在の

法律では、この場所に採掘場は造れません。このように法律が関係すると、ライバル

企業の参入不可能になったりしますね。これも強力な堀を形成しているケースになり

ます。

 

上記は私が想像した例を出しました。経済的な堀を形成している企業は、失礼な

言い方をすればCEOの能力が高くなくても稼げる可能性があって、人々から必要と

される存在になります。私の投資に対する理念と、とても合致していることから、

MOATを選びました。

 

モーニングスターは上記5つの定義に基づき経済的な堀(Wide Moat)を形成している

企業をリサーチしているのです。

 

 

 

3.S&P500インデックスへの投資ではダメなのか?

米国のIT関連ハイテクセクターに、地政学的なリスクがあるからです。

 

アメリカ株式(S&P500)のリターンはリーマンショック以降、IT関連のハイテク

銘柄が牽引してきました。以下のチャートは、西山幸四郎のマーケット・スクエアで

紹介された資料です。2013年~2017年に於けるS&P500と、そのS&P500からAPPL

MSFT、AMZN、GOOGL、FBを外したS&P495のリターン比較になります

※青のチャート(S&P495)に注目して下さい

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S&P500からハイテク5社を除くと、米国市場のリターンはほとんど無いことが

わかります。そして問題なのが、次の米国大統領選挙に立候補している民主党

面々は、法人税増税やIT関連のハイテク企業解体等の政策を掲げてるんですね。

画像

 

これらの政治的な背景から単純にS&P500という米国全体ではなく、Wide Moatを

形成している企業を選択し、安定した利益を得る投資をしようと考えたのです。

 

4.なぜ経済的な堀を形成している個別株に投資をしないのか?

銘柄管理と売買の判断が手間だからです

銘柄管理の観点だと、私の資金力的にそもそもWide Moat Focus Indexの銘柄全てを

購入するのが不可能です。そして指数の中から銘柄を選定するにしても、現地の

肌感覚まで加味した『経済的な堀』を判断できません。ましてや、40銘柄もの

財務諸表のチェックをする気にもなれませんし・・・

 

それに私が急逝した際に妻に銘柄管理をお願いするには、投資手法をよりシンプルに

する必要があります。よって、MOATというETFに辿りつきました。

そんなこんなで経費率の0.49%は、上記諸々の手間料ですね。それでも

国内アクティブファンドよりも遥かに安い水準です。

 

5.MOATに投資するデメリットは?

投資対象となる企業が米国のみの為、政治を含めた地政学的なリスクを全面的に

負うことです。ポートフォリオ全体における米国市場の割合がオーバーウェイト

なることです。そして米国民主党の立候補者の政治的なリスクからしても、本当は

国際分散をしたいんですよね。

 

実は私のそんな悩みを解決してくれるのが、モーニングスターが作成している

Wide Moat Indexのグローバルタイプです。そしてVanEck社がその指数にパッシブ

投資するETFを運用しています。

 

ティッカーシンボル:GOAT

VanEck Vectors Morningstar Global Wide Moat ETF

 

GOATの国別の投資比率は、割りと世界時価総額比率に近いんですよね。

参考までに、セゾンの資産形成達人ファンドの国別投資比率も掲載します

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じゃぁなぜGOATに投資しないのかというと、懸案が2つあります。

 

1つ目は運用開始から、まだ1年しか経っていないこと。

2つ目は、純資産総額が600万米ドルしかないこと。

 

つまり償還リスクが付きまとうので、長期投資の観点で手を出しにくいんですよね。

何年か経ってGOATの純資産総額が増えてきたら投資を検討しますが、現時点では

様子みとなります。

 

6.MOATを使った投資戦略

結論から言うと、MOATがお買い得価格になるまで待ちます。米国市場はCAPEから

しても、MOATのPER&PBRからしても、まだ買い付けようと思える水準では

ありません。割高だということです。

<現在のCAPEレシオ>

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<CAPEレシオと過去の実績リターンの相関>

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詳細記事 ⇒ 米国株投資の人気は歴史の繰り返しなのか? ~呪縛と葛藤~

 

<PERとPBR>

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よって、当分はつみたてNISAで全世界株式インデックスをメインとした投資を

行います。そしてMOATが大きく下落したタイミングで、スポット買付&積み立て

投資をしていく予定です。

 

MOATに投資する目的はコア・サテライト戦略のサテライト部分です。米国市場が

オーバーウェイトになるリスクを鑑みて、MOATはポートフォリオ全体の

30%ぐらいまでしか増やす予定はありません。たぶん・・・

 

まずはSBI証券でMOATを買う練習からですね。なんせ私は、国内投資信託以外

買ったことないのでw

 

引き続き、他にも魅力的な投資手法・商品がないかは探したいと思います。

 

それでは皆様、良い投資ライフをお過ごし下さい☆

 

 

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