親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

楽天VTの高コスト体質が改善されましたが、問題の本質はそこではない

 

こんばんわ、きしやんです☆

 

夢の様なGWが終わって現実に打ちのめされてますが、知らぬ間に楽天投信顧問の

HPに『楽天バンガードHEADS』なるサービスが開始されました。

 

HP内の文章を引用します

日ごろより、「楽天・バンガード」シリーズをご愛顧いただきまして誠に

ありがとうございます。弊社では、「お客様本位の業務運営に関する基本

方針」を制定、公表し、その取組みを強化してまいりましたが、今般、

その一環として新たなサービスの提供を開始することといたしました。

 とのことです。

 

バンガードシリーズの情報を積極発信するのと同時に、受益者?からの質問箱的な

サービスも開始しております。そしてこのサービス開始第一弾として、楽天バンガード

シリーズで人気のある楽天VTと楽天VTIの最新コスト情報を開示してくれております

community.rakuten-toushin.net

 

詳細はこのあと紹介します。たしかに楽天VTの高コスト体質は改善されております。

 

がしかし!問題の本質はそこではないのですよ。

 結論から言うと、この情報開示で未だに『インデックスファンド』と名乗るので

しょうか?

 

1.改善されたコスト体質

まずは楽天投信顧問が新たに発表した、楽天VTの臨時運用報告書のコストに該当する

部位を掲載します

f:id:kishiyan_y:20190510200431p:plain

 

これだけだと意味が分かりません。なんせ期間が2018年7月18日~2019年4月17日と

1年未満の報告書ですので、年換算にする必要があります

 

年間実質コスト=運用報告書合計コスト×(目論見書信託報酬÷報告書信託報酬)

        +VTの経費率

⇒0.167×(0.1296÷0.098)+0.09=0.311%(隠れコスト0.091%)

 ※隠れコスト=実質コスト-信託報酬-VTの経費率

 

今回の運用報告書から導き出した実質コスト0.311%を、過去に発表した運用報告書と

比較したのが下記の表になります

f:id:kishiyan_y:20190510201032p:plain

※小数点第4位を四捨五入

 

楽天VTが第1回運用報告書で提示した実質コスト(0.492%)に対して36%も

実質コストが低下しました。素晴らしい改善っぷりですね!

しかし、超安定コストで定評のある野村つみたて外国株投信と比較すると、特に

隠れコストに関してはまだまだ2倍も差があります。

 

それにしても楽天VTは、運用の何が改善したのでしょうか?費用明細の内訳を

2018年度7月度と比較してみました

 

    f:id:kishiyan_y:20190510201854p:plain

 

項目bの売買委託手数料の改善が大きいですね!楽天VTはアメリカのバイヤーに

バンガードのETF『VT』の買い付けをお願いしているそうですが、どうやらその

バイヤーに支払う手数料が改善したと見受けられます。

 

・・・改善したのかピンはねしたのかは不明です。。。

 

これにて楽天VTの人気が低下する原因となった高コスト体質も改善してきたので、

誰もが気軽に投資・・・

 

 

 

 

 

できはしません。

 

 

 

楽天VTには、今回の臨時運用報告書だけでは解決してない問題があります。

 

 

2.なぜ指数に対して追従『すら』できないんですか???

インデックスファンドとは、指数に対してパッシブ運用を行うことが求められます。

しかし楽天VTは、自らが掲げるFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

(円換算ベース)に対して、全く持ってパッシブ運用ができておりません。

 

以下の折れ線グラフは、楽天VTの騰落率と自らが掲げる指数との乖離を表しております

※参考までに野村つみたて外国株投信の乖離グラフも掲載してます 

    f:id:kishiyan_y:20190510202709p:plain

 

楽天VTの指数に対する乖離度合いは、ゼロ%を基準に上下へ乱高下しております。

自分で確認してませんがFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算

ベース)は配当抜き指数と思われるので、配当を再投資しているはずの楽天VTは本来

指数に対して常にプラス方向へアウトパフォームするはずです

 

※指数の配当込み・抜きの違いに関しては下記記事参照

www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com

 

 さきほどの折れ線グラフに話を戻すと、今回楽天VTが新たに臨時で掲載した運用

報告書は2018年7月~2019年4月の結果です。しかし2018年7月以降も指数に対して

-0.2%も下方乖離しているのは3回もあります。

 

つまりコスト体質が改善したとしても、楽天VTは相変わらずインデックスファンドと

しての体を成していないのです。

 

 

3.結論

当ブログとしましては、楽天VTへの懐疑的な見方に変更はありません。

楽天VTを買うぐらいなら、まだ現物株式運用のeMAXIS Slim全世界株(オール

カントリー)の方が良さそうに感じます。決算は終わってませんが・・・

 

楽天バンガードHEADSに質問箱が設定されたので、さっそく指数に対してなぜ追従

できないのかを質問しておきました。当然ながら『匿名』ではなく『きしやん』と

記入しましたので、納得行く回答を得られるか楽しみです。

 

野村つみたて外国株投信も楽天・全世界株式インデックスも、リターンや運用精度は

確約されておりません。何の投資信託をどのような判断で利用するかが、投資家として

の責任となるのです。

 

 

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