おはようございます。
世界的に株式市場が下落傾向にありますね。
つみたてNISAで投資デビューをした人の中には先行きの不安から辛い日々を
過ごしているかもしれませんが、中には手持ち資金を一括で市場に投入して、
高いリターンを狙おうとしている人達もいます。
しかし後者の行動は、なかなか踏み出せません。
今回の記事では人はなぜ、まとまった資金を一括投資出来ないのか?を説明したいと
思います。
1.インデックス投資の基本的な考え
インデックス投資を世界時価総額比率による株式投資と定義すると、インデックス
投資は長期的なプラスリターンが期待できます
つまり今の株価(黄緑線)の位置付けがどこだろうと、手元にまとまった資金が
あるのなら早く市場に投入した方が(一括投資)、理屈的には高いリターンが
期待できます。
2.分割投資と一括投資の概念的な違い
言葉を定義します
●分割投資:ドル・コスト平均法(まとまった資金の分割投資も含む)
●一括投資:手元にある、今すぐ使う予定のないまとまった資金
世帯によってどの様な基準で投資額・投資資産を選ぶかは異なりますが、アセット・
アロケーション(資産配分)の概念は必ず存在します。
仮にこれから投資を始めようとする世帯が、上記アセットアロケーション(左側の
円グラフ)を目標にしたとしましょう。
分割投資で例えば5年掛けて無リスク資産40%:リスク資産60%の比率に持って
いくのに対して、一括投資の世帯はその名の通り一括で世帯資産を無リスク資産
40%:リスク資産60%にします。
何を当たり前のグラフを載せてるのだ?と思われるかもしれません。そうです。
当たり前のグラフを載せました。
一括投資と分割投資の違いは、目標とするアセットアロケーションに到達するまでの
時間だけです。しかしこんな当たり前の事を実施するのが困難なのです。
3.一括投資ができない理由
目標とするアセットアロケーションが、今の自分のリスク選好度(値動きに対する
メンタルタフネス)を逸脱しているからです。
もうちょっと噛み砕いた表現にすると、今のリスク選好度(投資家としての経験値)で
は、目標とするアセットアロケーションではリスク資産の比率が高いことを
意味します。
①もっと下落した時に投資した方が、高いリターンを狙えるのではないか?
②せっかく投資した○○○万円の資産が減るかもしれない恐怖
自分にとって無リスク資産とリスク資産の比率は40%:60%が最適と想定しても
今すぐ一括投資が出来ない時点で、そのアセットアロケーションは自分にとって
リスク資産の割合が大きいことがいえます。
4.運用資産の大きさと、投資家としてのレベルは比例しない
リスク選好度とは、リスク資産の変動に対するメンタルタフネスを意味しますので、
投資経験の長さ・投資の知識等によって成長します。
仮に世帯総資産2000万円の人が投資デビューして、一括投資によって明日から
無リスク資産40%:リスク資産60%になったとします。即ち、投資成果の9割を
決めると言われるアセットアロケーションの完成です。
しかし運用資産(リスク資産)は1200万円あったとしても、投資家として初心者なのに
変わりはありません。
分割投資の場合は、目標アセットアロケーションの完成までに数年を要しますが、
運用資産が少しずつ増えながら相場の並に揉まれますので、目標アセット
アロケーションが完成した時には投資家としてそれなりの経験を積んでいます。
そしてリスク資産が少しずつ増えていく事は、資産の変動に対する絶対額の変動が
小さいので、心理的な負担も小さくなります。
5.分割投資とはリスク選好度と資産を一緒に成長させる
経済評論家の山崎元さんはドル・コスト平均法(分割投資)に対して「ドル・コスト
平均法は有利でも不利でもない。気休めだ。」と言われていますが、そこには深い
意味があると思っています。
それは、「ドル・コスト平均法は、気持ちを休める投資方法だ」です。
分割投資最大のメリットは、投資家としてのリスク選好度と資産をゆっくり築いて
いけるところにあります。
分割投資中に下落相場で安く買い続けれるのは、長期投資のオマケみたいな感じで
考えたほうが良いでしょう。
以下、過去に書いた関連記事です
www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com
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