親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

いつか訪れる下落(暴落)局面で、個人投資家がとるべき行動

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こんばんわ。

 

相場が不安定な日々が続きます。

米中貿易摩擦にイギリスのブレクジット、日本や欧州の短観ではGDPが4半期連続で

マイナスになったりと、アメリカ以外では既に景気減速の雰囲気がでています。

 

そしてアメリカを代表する株式指数であるS&P500も、短期的には下降トレンドに

入ったと悲観的な報道が散見してきました。

jp.reuters.com

 

永遠に上昇する相場が続かないのは知っていながらも、今の状況を受け入れられず

不安に感じる人も多いのではないでしょうか?

 

私は景気動向指数やチャート等の難しいことはよく分かりませんが、いろんな書籍から

得た知見から、この先確実に訪れる下落局面に対して我々個人投資家が取るべき

とても大切な事をお伝えしたいと思います。

 

結論から言うと

株式投資のリターンと市場サイクルを理解する

・今まで以上に倹約に努め、キャッシュポジションを多くしておく

・リターンはコントロールできない

 

 

1.株式投資からなぜリターンが得られるのか

株式投資はプラスサム・ゲームと言われています。なぜか?

株式投資の利益には、2つの源泉があります

 ・企業の成長利益(株価の上昇)=キャピタルゲイン

 ・企業からの配当金=インカムゲイン

 

この上記2つに対して、投資家達の感情(投機的利回り≒PER)が合算されることに

なります。

※ジョンボーグルいわく、長期では投機的リターンの影響はほとんどないそうです

 

会社で働いている人なら分かると思いますが、今年の売り上の計画が去年を下回って

良い会社なんてないはずです。理由は単純で、売り上げを諦めるとライバル他社に

負けてしまうし、その状態だと新たな事業投資や従業員の給料を増やせません。

 

それイコール、会社の持ち主である株主へ還元できないことに繋がります。

 

つまり成長の続く企業の株式を長期にわたって保有することが、株式投資がプラス

サムゲームといわれる理由です。

 

詳細は、ジョンボーグルの著書『インデックス投資は勝者のゲーム』の「第二章根拠

ある熱狂」を参照下さい

 

2.市場サイクルを知る

株式投資のリターンは企業の成長利益+配当金が主たるものですので、成長が

期待できる幅広い銘柄へ分散投資をすることで、投資家は長期的なリターンを

得られます

     

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これが、インデックス投資の基本的な考えです。

 

しかし株価も景気もこの本質的価値に留まることはなく、常に上下へ乖離します。

上昇する株価はさらに上昇する傾向があり、下落する株価はさらに下落する傾向が

あります。

 

上昇する株価は最後に高値で売ろうとした人が売り切れずにそこから下落が

始まって、本質的な価値に接近したとしてもさらに下へ突き抜けてしまいます。

 

そこから下落が永遠に続きそうに感じるから株価はさらに低迷するものの、「そろそろ

落ち着いたかな?」と勘ぐる人が出てきたら再び株価は上昇を開始します。

 

     

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そして上昇する株価は再び本質的な価値に近づいたとしてもそこに留まることなく、

さらに上昇に転じるのです。

 

これが、ハワード・マークスが提唱する市場サイクルです。

 

 この市場サイクルに追加して、日々の市場情報・ファンダメンタルズの変化・企業や

地政学的の好ニュース&不祥事によって株価は日々変動します。

 

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 ここまでをまとめると、株式市場とは本質的な価値に対して常に上下に乖離する

ものの、下がり続ける相場も上がり続ける相場もありません。

 

景気サイクルの仕組みは、下記記事でリンクを貼っているヘッジファンドの帝王

レイ・ダリオの動画を参照ください。

 

www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com

 

 3.市場の予測は不可能。でも、準備は可能

ハワード・マークスは著書『市場サイクルを極める』にて、市場の予測は不可能だが、

準備は可能と説いています。ここでいう準備とは、自分達が景気サイクルのどこに

立っているかを認識することです。

 

さきほど添付した景気サイクルのモデルを一部を簡略化します

 

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投資も商売と同じで、上記サイクル図のfの価格で購入し、cの価格で売却するのが

理想ですが、それは不可能です。なぜなら短期的な価格は細かく上下をするし、

中~長期的なサイクルも綺麗なサインカーブを描かないからです。

 

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それではどうやって自分の立ち位置を認識すればいいのか!?

 

ハワード・マークスは市場サイクルの上昇・下降局面にでは、景気・企業利益・

心理・リスクには下記の様な反応があると言っています。

※著書の文言を加筆・修正してます

 

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<上昇局面>:a、b と g、h

・景気拡大により良いニュースが続く

・企業利益が予想を上回るペースで拡大

・メディアが良いニュースばかり報じる

・証券相場が今強含む

・投資家が強気になり、楽観的になる

・投資機会に対して、需要が供給を上回る

  

Ponit:2016年後半から、2018年初頭までの相場がこれに該当します。

 

 

<最高点>:c

懐疑主義がなくなり、今の状況が永遠に続くと思い込む

・損失を出す危険性よりも、機会を逃すことを懸念する

・相場が一時的に下がると、投資家が喜んで買いに行く

・価格が高値を更新し続ける

・メディアがこの素晴らしい状況を大体的に報じる

・投資家が気分を高揚させ、警戒心をなくす

 

 

 Ponit:2018年6月~9月末までの相場がこれに該当します。

    アマゾン株が$200突破とか、ダウが最高値連日更新とか。

 

 

最高点cを正確に捉えることは不可能でも、メディアや投資家の行動心理より

自分達がどの辺にいたかは理解することが出来たでしょう。

 

つまりここから何が言いたいのかというと既に最高点cは通り過ぎていて、一番の

買い時となる下落相場が始まるかもしれないと言うことです。

 

 

ではここから始まるサイクルd・e・fでどのような事が起きるのか?

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<下降局面>d

・景気が後退し、後ろ向きなニュースが流れる

・企業利益が横ばいか減少になり、予想を下回る

・メディアが悪いニュースばかりを報じる

・証券相場が弱含む

・投資家が警戒心を高める

 

Ponit:今がまさに、このタイミングに入ろうとしている感じがします

 

 <下降局面>e

・ありとあらゆる所に、リスクがあると認識される

・投資家がリスクを許容せず損失を意識しだす

・投資家心理に恐怖が優勢となる

・資産価格が本質的価値を大幅に下回る水準まで下落する

 

<下降最下点>

・資本市場の扉が閉ざされ、証券発行や債務の借り換えが困難になる

・デフォルトが増える

懐疑主義が高まり、市場への信頼が揺らぎ、安全なものしか取引されなくなる

・状況が改善することが全く予想できず、どんな悪いことでも起きるように思う

・永遠に状況が悪化するように感じる

・機会よりも損失回避を優先する

・安値が更新し続ける

・落ちるナイフを掴むなと言われるようになる

・ 投資家が意気消沈し、パニックに陥る

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Ponitサブプライム問題からリーマンショックまでの相場がこれに該当します。

 

ここまでがハワード・マークスが市場のサイクルで起こる景気・企業利益・投資家

心理です。

 

投資ブログやツイッターでは「下落相場で全力買いにいく!」という人を散見しますが

これから始まる下落相場では、これらの現象・心理に耐える必要があります。

 

投資環境が悪化している(お金に困っている)時に、安易に全力買いはできない

ことを、心理学の面から記事にしてますので参照ください

 

www.oyagakoniosieyou-fosterassets.com

 

4.これから投資家がとるべき行動は2つ

1つ目:リーマンショックの経験は忘れる

100年に1度の金融危機と言われたリーマンショックの経験を活かさないとは

どういうことか?と思われるかもしれません。

 

リーマンショック級の下落に備える必要はあるのですが、そこからの相場回復までの

期間を安易に考えてはいけないと思っているからです。

 

リーマンショックから相場は5年ほどで回復しましたが、世界中の政府・中央銀行

非伝統的な金融政策であるマイナス金利量的緩和を行って、市場(株式)を刺激して

劇的な回復をしました。

 

しかし今、アメリカですらリーマンショック前の金利に上げきれておらず、EU

やっとこさ量的緩和を止めようとしている状況。日本いたってはまだ量的緩和中です。

 

つまり、次に来る下落相場に対して世界は、打てる金融政策をほとんど

持っていません。景気刺激のカンフル剤をもう1回打っても、はたして同じように

効果が出るのでしょうか?

 

次に来る下落局面から回復までは、10年近く必要なのではないか?と思っています

 

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ヘッジファンドの帝王レイ・ダリオも同様に、次の下落相場は中華皿の用に浅く長い

カーブを描くと予想していますので、実際にありるかもしれません。

 

つまり、将来(10年後)に必要なまとまった資金を市場に投入するのなら、過去の

回復相場より悲観的に戦略をたてておかないと、生活が破綻する可能性があります

 

<注意しないといけない世帯>

・教育資金の準備を、リスク資産100%で運用している人

・住宅購入まで時間があるから、頭金に該当するお金を全てリスク資産に廻してる人

・全力買いを5~6年間で想定している人

 

2つ目:節約・倹約に努め、キャッシュポジションを多くせよ

1つ目で書いたように次の下落相場は非常に長い可能性があるので、今のライフ

スタイルを維持しながら積み立て投資を続ける為には、これまで以上の倹約に励む

必要があります。

 ・必要以上のローンを組まない(特に家や車)

・自分へ不必要に高いクリスマスプレゼント(高級時計にブランドバック)

・無駄に高い固定費の削減(必要以上に多い習い事)

 

要はキャッシュフローを残業代+ボーナス無しで生活を成り立つように圧縮して

おかないと、これから訪れる買い相場において、何もできず指を加える日々を過ごす

ことになるかもしれないのです。

 

 

<まとめ>

①市場は本質的価値に対して常に上下へ乖離するものの、株式投資とは企業利益+

  配当によって、長期的にプラスのリターンが期待できる。マイナスが続いても

  長い目で投資を継続しましょう。

 

②株式市場が本質的価値より過大に乖離するのは投資家心理によるものが多い為、

 キャッシュポジションを多めに持つことで狼狽売りを防ぎ、下落相場でも買い続ける

 環境を用意しよう。

 

③子供の将来的な学費や住宅の頭金を投資信託で運用している人は、今までみたいに

 5年で市場が回復するなんて甘い見通しをもつのは危険です。投資のリターンは

 コントロールすることが出来ないことを認識しましょう

 

 

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