親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

企業DCも初期設定が投信(リスク有り商品)になっていきます

    ãç¾ç¶ç¶­æãã¤ã¢ã¹ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 

おはようございます。

 

5月から確定拠出年金iDeco、企業DC)の制度が一部改訂されました。

内容としては大きく3つあります。

 

①ラインナップの運用商品数に上限を設けた

②ラインナップに、元本保証型を設ける義務がなくなった

③運用先商品を選んでいない人の掛け金を自動的に投じる「初期設定商品」に

 対して、ルールが変更となる

 

 注目すべきはやはり③で、現行制度では拠出金の運用先初期設定は元本保証型に入れる

用になっているのですが、これからは金融機関が選定した投資商品を初期設定に

することが可能となります。

 

style.nikkei.com

 

初期設定の投資商品がダメダメな投資信託だとガッカリしますが、拠出金を

強制的に投資商品に向けさせるのは大賛成です。

 

私の勤務先でも企業DCのマイページにアクセスすらしていない人が多数おり、

仮にアクセスしていたとしても、運用商品は初期設定である

元本保証タイプ(定期預金&保険商品)のまま放置している人が多数います。

  

下記グラフは(恐らく)私の勤務先従業員の、年齢別・運用商品の割合ですが、

全体の半分が元本保証型(定期預金&保険商品)で放置していることが分かります。

    f:id:kishiyan_y:20180415195951p:plain

※企業DC運用先の信託銀行が公表した資料を基に、私がグラフ化しました

 

自分の退職金なのに何もせず放置してるとか狂気の沙汰としか思えないのですが、

日本人の場合、ある意味仕方がないかもしれません。

 

欧米の先進国では親や学校が子供に対して資産形成に関する教育をしているのですが、

日本はその文化が20年以上遅れているので、未だに現金預金第一主義です。

 

なもんで、今まで会社が退職金(企業年金)を適当に運用してくれていたのが急に

自分で責任もって運用しましょう!と言われても、人は情報過多状態になると

それから逃れようとする性質があるので、現状(元本保証)のままで良いやって

判断をするのです。

 

「あれこれ考えて判断・選択するぐらいなら、今のままでいい」っていう人間の

心理行動を、行動経済学では現状維持バイアスといいます。

 

確定拠出年金(企業DCやiDeco)の導入先進国であるアメリカでも実は同じ現象が

あって、せっかく401k(企業DC)を導入しても、従業員は積極的に運用しようとせず

初期設定の元本保証の人が大多数でした。

 

 

人種が違おうが、現状維持バイアスという不合理な行動は、万国共通なのです。

 

 

その対応としてアメリカでは初期設定商品を投資商品に変更しました。

 

最初から投資商品になっているのを「考えて判断して、元本保証に変更する」という

人が本能的に嫌う「現状に対する変化」を仕組みとして与えたことで、アメリカ人は

生活において投資という存在が身近になりました。

 

その結果、アメリカ人やイギリス人は家庭内資産における株や投資信託の割合が

多いので、景気回復局面で景気回復を実感できるのです

 

(前編)日本人が景気回復を実感できない理由 - 親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

 

(後編)日本人が景気回復を実感できない理由 - 親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

 

 

日本の金融制度は先輩であるアメリカやイギリスをお手本としているので、

この様な変更は必然だと言えるでしょうし、とても良いことだと思います。

 

私個人としては、50歳未満は元本保証商品すら選べないようにしてしまえば

良いと思ってしまいますね。

 

 

現状維持バイアスに関する余談☆

 

携帯会社の料金プランにある学割ってのも現状維持バイアスを巧みに利用しており、

顧客を早いうちに囲い込むことで、大人になってから携帯会社の変更を

躊躇わせ、継続的に固定料金を徴収するマーケティング戦略なのです。

 

 

↓↓ブログランキングの投票ボタンです。良ければ、ボタンをクリックしてもらえると嬉しいです☆

にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
にほんブログ村