親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

長生きリスク対応:トンチン保険 vs 国際分散インデックス投資

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おはようございます、久しぶりの対決系です。

 

今や本当に怖いのは死ぬよりも前に手元資金が足りない状態での長生きで、

最近よく聞く「老後貧乏」「下流老人」ってやつですね。

 

そう考えると近所のお年寄りに対して「長生ですね~」って発言すらし、

迂闊に言えなくなりそうです(^^;

 

メディアは国の年金システムに対する不安定さを煽り立てて、それに

便乗するように動き出す保険屋の構図は、今も昔もこれからも変わりません。

 

そんな状況下に保険屋がここ数年で販売開始した「トンチン保険」って怪しい

名前の保険商品に人気があるらしいので、今回は保険商品と国際分散投資での

比較をしていきましょう。

 

mylifemoney.jp

 

 

まずはこのトンチン保険って商品の中身を理解していく必要がありますので、

有名所 日本生命のグランエイジを題材に理解を深めたいと思います。

 

簡単に説明すると、50~70歳の期間に積み立てた資金を、70歳到達後に年金として

「終身」として受け取るという仕組みになります

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つまり長生きした分だけたくさん年金を受け取れるので、名前は怪しいですが、

コンセプトは非常に素晴らしいと思います。

 

今や国の年金に対する不安や社会保障費の増大に伴って、70歳まで働く事が

一般化しそうな昨今。

 

そして子育て時期が終了し、老後資産形成時に突入する50歳台。

 

お金に関しては、自分で動こうとしない日本人の性質を的確に狙い売(撃)ってきた

トンチン保険。

 

トンチン保険が日本で販売されてからのこの1~2年で、軽く数万件以上の

契約だそうですよ。

 

さすが保険屋達よ、儲け所を見逃しませんな(笑)

 

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では次にトンチン保険の払込額・損益分岐点・返戻率を見てみましょう

 

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この表を見て「1.5倍に増えるやん!すげぇ!!」って食い付いた貴方は、

残念ながら保険屋のカモ決定です。

 

大事な箇所は損益分岐年齢ですので、まずはグランエイジ男性50歳を基準に

話を進めていきたいと思います。

 

この保険は毎月掛け金を支払い、70歳までで合計1218万円払います。

 

払い終わった70歳から毎月5万円ずつ受け取って、あなたが支払った1218万円を

取り返せるのが90歳時点なので、ここが損益分岐点となりますね。

 

90歳ですよ?90歳??

 

約款まで確認してませんが、この手の保険は死亡した時点で払ったお金は

返ってこないので、愛と勇気と根性で90歳まで生きないと、残念ながら

全額取り返せないと空手形になります。

 

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次に日本人の平均死亡率と年齢の関係を見てください

 

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男性90歳時点での生存率は約17%程となっている為、トンチン保険にお金を払った人が

全員男性だった場合、支払った分を受け取れるのは5人に1人もいません。

 

え~だったら、女性の方が有利やん!って思ったあなた!

 

グランエイジの場合での女性に於ける損益分岐点は95歳なので、生存率は

約17%程と、自己資金を取り返せる割合は男女に差異はほぼありません。

 

この二つの保険で比較すると損益分岐点年齢より、グランエイジよりは

ながいき保険の方が優秀に見えますね。

 

そもそもこの保険なんかに頼らずに、自分で50歳から国際分散投資をして

積み立てていた場合はどうなるのでしょうか?ってのが、今回の

本題です。

 

 シミュレーションにあたっては、下記条件で行いました

 

投資信託の積み立て期間&金額はグランエイジと同様に50~70歳までの

 60.94万/年×20年間

 

・歳とってからの投資の為、リターンよりはリスク抑え目で運用する事を想定し、

 利回りは年間2%する。

※先進国株式の平均リターンは6.3%です myINDEXより

 

・取り崩し額と年齢はグランエイジ男性50歳と同条件の5万円/月を100歳までとする

 

上記条件にて計算&比較した結果が下記グラフになります

 

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計算結果より100歳時点で残金は

 

投資信託の場合:約250万残る

トンチン保険の場合:支払額に対して 約+600万円

 

 

投信で運用していた場合、払い込みが終わる70歳時点で300万円程利益が多く、

さらにそこから運用しつつ取り崩す為、資産の減り方が緩やかになるのが特徴です。

 

完全死亡を100歳と仮定すると、そこまで長生き出来てればトンチン保険の方が

圧倒的に有利となりますが、保険商品ですので損益分岐点となる90歳時点で

他界してしまうと次世代には何も残せません。

 

それに対して投信で運用しながら取り崩すと、90歳で他界しても700万円近い財産を

相続する事が可能となります。

 

しかしながら「運用しながら取り崩す」ってのは、いろんな書物や

投信ブロガーで推奨されている方法なのですが、1つだけ大事な注意点があります。

 

それは、「老後の自分を面倒見てくれる子供がいる事」が、大前提になります。

 

その理由は人間誰もが加齢に伴い身体が衰えていきますが、それは筋肉に限らず

運用しながら取り崩す判断・思考をするのに必要な「脳」も衰えていきます。

 

認知症を患った場合、とてもじゃないけど運用しながら取り崩す「まともな判断」が

出来るとは思えません。

 

よって私は、認知症発生確率が上がる75歳を1つの分岐点として、運用を

止めるのも有りだと提唱しております。

 

では70歳まで積立して、75歳まで2%利回りで運用して取り崩した場合を

想定してみましょう

 

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けっこー足らんし・・・アカンやん。。。

 

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逆に75歳時点で1500万円(毎月5万×12ヶ月×25年)あれば、少なくとも

100歳まで毎月5万円の「自分年金」が完成となります。

 

ここで伝えたい最大ポイントは、自分の脳力に主眼を置いて75歳を到達点

考えての資産形成であり、毎月10万円欲しければ75歳時点で3000万円必要で、

毎月15万円欲しければ4500万円が75歳時点で必要となります。

 

 

話は戻ってこのトンチン保険ですが、「生涯独身の人」は、非常に入る価値ありの

商品だと思います。

 

生涯独身の場合、自分の介護含は全て第三者にお願いする事になることから

絶対的にお金が必要となり、自分が他界しても遺産相続等を「あまり」考えなくても

良いからです。 ※兄妹での介護協力は無しと仮定してます

 

それに対して投信での「運用しながら取り崩す」場合の課題は重複しますが

・子供に投資の知識が必要

・妻にも投資の知識が必要

 

 

 

課題は分かっていても、それをクリアーするのが一番大変なのも分かります。

だったらどうするのか?

 

 

<結論>

・妻にはiDeCoで自分年金を運用させ、知識を身につけさせる

 

・子供には、「子供名義」の証券口座を開設し、貰った祝い金やお年玉を「親が」

 積立投資で運用しておく。そして引き継ぐ際に、銀行預金との差異を

 しっかり説明し、積立投資の有用性を伝えよう。

 

 1億層活躍社会は「仕事」のみならず、「老後の生活」も知力総動員で

生き抜く必要がありそうです

 

 

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