こんばんわ
先日、モーニングスターがアクティブVSパッシブ、投資家の“実際の儲け”は?という
興味深い記事を発信してくれました
記事の内容を要約すると
①国内公募追加型株式投信(いつでも・誰でも買える普通の投資信託)では、
投資家の儲けを表すインベスターリターンはアクティブ<パッシブである
②DCの様に長期保有する仕組みでは、インベスターリターンはアクティブ≒パッシブ
モーニングスターの記事ではこれ以上の考察はないですが、いくつか詳細な
検証含めて紐解いていきたいと思います
1.インベスターリターンとは?
証券会社のHPを除くとリターンランキング等の表があるかと思いますが、
「リターン」はあくまでも一定期間保有していた場合の過去の成績です。
しかし投資家が売買するタイミングは一定ではありませんので、投資家が得た平均的な
リターンを表す指標として「インベスターリターン(金額加重リターン)」ってのを
モーニングスターが算出しています。
具体的に言うと、とあるAファンド過去3年のリターンが非常に高く、その結果を見て
新規資金が大量流入したとする。
そこからAファンドは市場平均に対して数%のリターンしか上げれなかったとすると、
新規に資金を投入した投資家たちはほとんど利益を得られず、インベスターリターンは
低い値となります。
逆に、新規設定して間もないころから積立を続けていた場合、その後も売却せず
投資信託の基準価額が上昇していると、インベスターリターンは高い傾向になります。
この内容を、アクティブファンドであるひふみプラスを用いて解説しましょう。
モーニングスターでは、その投資信託を「もし○○年前に積立を始めていたら?」って
シミュレーションができますので、ひふみ投信を題材に検証してみましょう。
ひふみ投信は2017年2月のカンブリア宮殿で取り上げられてから、莫大な資金流入が
発生しているのが、グラフから読み取れます
そのひふみ投信を、5年前・3年前・1年前・半年前からそれぞれ「一括」「積立」を
していた場合のリターンが下記グラフです
グラフから言える事は、優秀なアクティブファンドと出会えてれば、余計な
売買せずに長期保有していることが、最大リターンを生むことです。
そして、積立よりも一括投資の方がリターンが高い。
2017年2月のカンブリア宮殿を見てからひふみ投信に飛びついた人は、
一括投資をしていても+35%(十分なリターン)ですが、真の勝者は5年以上前に
大量に資金を投入していた人達です。
下記表は、半年前からひふみ投信へ投資を始めた人を「1」とした場合での、
投資開始期間毎に対するリターンの比率を表します
御覧の通り、売却せずに長期保有していた 人のリターンが飛びぬけて高いことが
分かります。
ひふみ投信へ1年前から積立投資をしていた人は+17%です。
考えようによっては、高い信託報酬を払わずとも国際分散投資を可能とする低コストな
インデックスファンドで十分な結果だったことが、我が家の先月時点の運用成績より
言えます。
ここで言いたいのは、ひふみ投信が駄目とかインデックス投資が最強とかではなく、
投資に関するバイブル的な良書が発信しているように、「予めリターンが高い
ファンドを選ぶのは、容易ではない」ってことですね。
ひふみ投信の今のリターンが分かっていたのなら、私は5年以上も前に全財産の
7割を投入していたでしょうが、今は出来ません。
当然ながら、これから3年先にひふみ投信が、今まで通りのパフォーマンスを
維持できるか判断できないからであり、市場平均を上回る難しさを感じるからです。
2.アクティブ vs パッシブのインベスターリターン
上記グラフは冒頭のモーニングスターの記事にて紹介されています。
記事の中身と上記グラフだけ素直に見ると、運用手法はアクティブ<パッシブという
形で受け取れますが、このグラフはアクティブファンドにとって不利だと思いました。
理由は記事の中にも記載されている
パッシブファンドはファンドの保有期間中にかかるコストである信託報酬
が安いだけでなく、購入時の販売手数料が無料(ノーロード)の
ファンドも多く
とありますので、ネット証券会社で買えば無料なのも多いアクティブファンドも
全て買付け手数料込みで計算されている可能性があります。
もう一つアクティブファンドが不利な理由は、パッシブ運用は指数へ追従する
投資手法ですので、同一指数なら投資信託毎の差異はあまりでません。
しかしアクティブファンドはそもそも数が多いので、駄目駄目なファンドもあれば
優秀なファンドもありますが、それらを一括りで「平均」って言うのは、
如何なもんかと。
とは言っても、余計な売買によって発生する課税は確実にリターンを押し下げる
要因になりますので、成長が期待できる投資信託は長期保有しているとインベスター
リターン&平均リターンに、アクティブ運用とパッシブ運用に大きな差異は
出ていません。
上記グラフは確定拠出年金用の投資信託によるインベスター&トータルリターン
です。
国内公募追加型株式投信(いつでも・誰でも買える普通の投資信託)では
アクティブファンドのインベスターリターンが非常に低かったですが、
60歳まで現金金貨できない確定拠出年金用ファンドでは、アクティブファンドの
インベスターリターンも、トータル平均に近づいています。
アクティブファンドのリターンが低くなっているのは全体母数の差もあると
思いますが、私が知っている限り5年以上の運用期間のある国内株式
アクティブファンドで、優秀なのはひふみ以外にも何個かあります
3年間のリターンはTOPIXが+14.26%なのに対して、ひふみ投信が+70.38%、
J-Stockアクティブオープンに限っては+101.24%と、ひふみ投信以上の成績です。
アクティブファンドをちょっと持ち上げた最後に、下記表はS&Pダウジョーンズ
インデックスのサイトで集計している、アメリカのアクティブファンドが
S&P500指数に対して下回っている割合です
端的に言うと、アメリカのアクティブファンドがS&P500指数に対して負けている
投資信託の割合は
1年間:56.56%
3年間:81.56%
5年間:82.38%
と、税抜き&コスト考慮後の成績はやはり、市場平均に打ち勝つ運用ってのは
難しいようです。
日本はアメリカに対して金融後進国ですので、日本の投資信託業界もいつかは
アメリカの様になると、チャールズエリスのインデックス投資入門を読むと
分かります。
私もいつかはリスク資産の数%をアクティブファンドにする予定でいますが、
相場が割りと良い今ではないと思っていますし、今の相場の平均値を
上回るファンドを探す余裕もありません。
今は仕事が強烈忙しいので、何も気にせず世界中の株価平均値に追従する
国際分散インデックス投資は、私のワークライフバランスにとって、
ピッタリな投資手法な訳です。
ん~いろいろな視点で考えて纏め上げようとしたのですが、あまり形にならなかった
記事ですみません・・・
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