おはようございます。
先日、ターゲットイヤー型投資信託のハッピーエイジングを題材に年代別の
リスク割り割合を振り返りました。
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この商品から学ぶべきとこは、年齢が上がるほどリスクを抑えたアセット
アロケーションにする必要性があることです。
それでは本題である、なぜ初心者向け&年齢別向け金融商品が根本的にダメなのかを
数値化して紐解いていきたいと思います
1.たった数%と思い込ます信託報酬が、リターンを台無しにする
前回の記事にて、ハッピーエイジングの商品毎に於ける期待リターンとリスクを
表&グラフにしてみました
これは過去30年間の各資産に於けるリターン&リスクから算出してますので、
今後もこのリターンが保証されている訳ではありません。
しかし投資信託にて運用する限り、発生する手数料は購入・継続・売却時に
3種類あり、期待リターンに影響するのは継続に該当する信託報酬です。
信託報酬は運用成績に関係なく、毎年(正確には毎日)必ずピンはねされている
手数料ですので、ハッピーエイジング20~60毎の期待リターンに対して
信託報酬差し引くと下記の通りとなります
ハッピーエイジング20は株式割合が多いから期待リターンが高いはずですが
信託報酬がブッチギリに高いので、信託報酬加味後の期待リターンはハッピー
エイジング30と全く変わりません。
大きなリターンを得るには大きなリスクを負うのが投資のルールですが、
ハッピーエイジング20に至っては、大きなリスクを負ってるにも関わらず、
期待リターンが低くなるお粗末な商品設定になっています。
そもそも投資のスタンダードである長期・分散・インデックス投資は
期待リターンが6%程ですので(過去30年間の結果なので、ちょっと高い
気がします)、それ以上のリターンを狙うならよりチャレンジングな投資方法を
するしかありません。
商品コンセプトが同じなら、成績を左右するのは基本的に継続コストである
信託報酬が勝負になります。
2.リスク幅は投入資金で調節する
昨今は信託報酬0.1%台のインデックスファンドが多数あるので、コンセプトが似てて
信託報酬がバカ高いハッピーエイジングを選ぶ理由はどこにもありません。
そして、ここからが本題です。
私が毎日積立投資をしている野村つみたて外国株投信の信託報酬は0.19%であり、
期待リターンとリスクは下記の通りです
上記期待リターンとリスクを、信託報酬加味後のグラフにしました
このグラフだけ見ると、野村つみたて外国株投信がリスク(変動幅)高!って
思われるかもしれませんが、そう結論付けてはいけません。
上記グラフの数値は全て「率(%)」であり、注目すべきは黄色のマークが
付いている信託報酬加味後の期待リターンです。
上のグラフを再び表に戻しました
野村つみたて外国株投信は信託報酬が非常に安いので、信託報酬加味後の
期待リターンはハッピーエイジング20・30の2倍近くあります。
これが何を意味するのかと言いますと、ハッピーエイジング20・30・40を利用する
人が100万円投資したとします。
次に、野村つみたて外国株投信には50万円投資したとします。
そうすると、「率」ではなく金額での期待リターン&リスク(変動幅)は、
下記グラフの通りになります
野村つみたて外国株投信は、ハッピーエイジング20・30・40の人に対して
半分の50万円しか投入していませんが、期待リターンは950円しか変わりません。
しかも金額での変動幅が小さくなっています。
※マイナスリターンは、ハッピーエイジング40の方が小さい
期待リターンはハッピーエイジング20と同等であり、リスク(変動幅)は
ハッピーエイジング40同レベルです。
なにより、低コストなインデックスファンド(ここでは野村つみたて外国株投信)を
用いると、元本が半分しか必要ありません。
少ない元本で同じリターンが得られると言うことは、生活防衛費を多めに
残しておく事が可能になります。
ここでリスク(マイナスリターン)をハッピーエイジング40と同等レベルに
したいのなら、野村つみたて外国株投信への投入資金を44.5万円ぐらいに
減らせばOKです
投入資金:ハッピーエイジング20~40 100万円 、 野村つみたて外国株投信 44.5万円
これが前編で紹介した、大江英樹さんも記事で説明されているコストの安い
投資信託へ投入する資産の割合を決めれば良いってことを、数値で紐解いた
結果です。
リスク許容度は人によって様々です。
投資は危険だ!リスキーが!と言う人が多数いらっしゃいますが、そのように言う
人達はリスク(変動幅)の意味を理解されておらず、且つ、元本が減ることを
恐れています。
投資である限り元本保証は不可能ですが、リスク(変動幅)を商品コンセプトで
コントロールするのではなく、仕組み(国際分散・低コスト)と投入資金で
調整するのが、私は在るべき投資のアプローチだと思います。
信託報酬はたった数%の絶対値ですが、期待リターンに対する相対値で見ると、
決してバカにはできないのです。
ここまで計算に用いた期待リターンとリスクは過去の統計値ですので、これからも
この値で変動するかは分かりません。
しかし忘れてはならないのは、投資信託の信託報酬が何%なのかは、
買う側(私達)が唯一コントロールできる要素だと言う事です。
そしてどれぐらい買うかは、買う側が調整すれば言い訳ですね。
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