親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

Part②! 住宅ローン控除で儲けるのって効率的なのか??

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先日アップした住宅ローン控除で儲けるのって効率的なのか??の記事に関して

コメントをいただきました。

 

※計算忘れがあったので、編集 14.Dec.'17 12:15

 

通りすがりです。
B家庭が1500万円を頭金に回さずに国際分散投資インデックス投資

回すのが一番結果が良くなる気がしますがどうでしょう?

また、4000万円でマンション購入後、35年後に残価

1500万円(かなり控えめです)で売却(賃貸と同条件で

比較するためです)すると考えると、賃貸料を35年間払うより

有利になりませんか?

 


せっかくコメントいただきましたので、計算してみたいと思います。

 

私はフィナンシャルプランナーではないので、きしやん的ざっくり計算なのを

大前提でご理解願います

 

okanetotousinosekai.hatenablog.jp

 

この記事の主な内容は住宅ローン減税で儲けることは可能なのか?ってのを

切り口に、住宅ローン減税での節税額(プラスリターン)に対する、ローン支払いの

利息(マイナスリターン)を引いた金額(トータルリターン)を比較しています。

 

比較にあたっては、住宅ローン控除が最大限受けられる4000万円フルローンに対して

頭金1500万円払った2500万円ローンにおける、上記トータルリターンでの

35年間シミュレーションとなります

 

公平比較のため、居住費を除く支出の残りを10.38万円とする


住宅ローン:変動金利0.5% ※シミュレーション上では、生涯金利変動なしで計算

 

<A家庭>

・4000万円フルローン

・毎月の支払額:10.38万円(貯金にまわす余力なしとする)

・手持ち1500万円は、支払い残高が1500万円になった際に一括返済

・一括返済後、10.38万円を35年に対する残期間で国際分散積立投資を実施


<B家庭>

・2500万円ローン(手持ち1500万円を頭金に投入)

・毎月の支払額:6.48万円

・毎月の余剰資金:3.9万円(10.38-6.48)

・毎月の余剰資金で35年間、国際分散積立投資を実施


<トータルリターン比較>

A家庭:497万円(住宅ローン減税分:140万円 + 国際分散投資:357万円)

B家庭:1247万円(住宅ローン減税分:10万円 + 国際分散投資:1237万円)

 

結論:B家庭の方が資産形成上、効率が良い

 

新たなシミュレーション

コメントいただいた内容を分割しますと、質問は2つ

 

質問1

B家庭が1500万円を頭金に回さずに国際分散投資インデックス投資に回すのが

一番効率がいいのではないか?

 

質問2
4000万円でマンション購入後、35年後に残価1500万円で売却すると

考えると、賃貸料を35年間払うより有利になるのではないか?

 

 


質問1をC家庭、質問2をD家庭としますが、細かい条件は

付けられていませんでしたので、私の解釈で少し丸めさせていただきます

 

【質問1】
<C家庭 case.1>
・4000万円フルローン
・毎月の支払額:10.38万円(貯金にまわす余力なしとする)
・手持ち1500万円は35年間分割しての積立投資
 ※A家庭が35年間ローンを払い続けたトータルリターンで算出します

 

<C家庭 case.2>
・4000万円フルローン
・毎月の支払額:10.38万円(貯金にまわす余力なしとする)
・手持ち1500万円は最初に一括投資して、35年間運用
 ※A家庭が35年間ローンを払い続けたトータルリターンで算出します


【質問2】
<D家庭>
・4000万円フルローン

・手持ちの1500万円は使わない

・毎月の支払額:10.38万円(貯金にまわす余力なしとする)

・繰上げ返済はなし

・35年間支払い後に1500万円で売却

・その後、B家庭毎月支払額と同額(6.48万円)家賃の賃貸に引っ越した場合、

  何ヶ月住めるのか ※定年しているのを前提とする

 

※比較ケースで、賃貸で6.48万円の家賃を35年間払い続けるとどうなるか

 


Let's シミュレーション開始!

<質問1に対する計算と考察 家庭Cのcase 1&2>

4000万円フルローンを35年間払い続けた場合、住宅ローン控除から

支払う金利を引いたトータルリターンは、16万円になります

 

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4000万円フルローンを支払うと総額4361万になるにも関わらず、手元には

16万円しか残りません。

※住宅ローン控除をを少し手厚く計算してます

 

では次に、手元の1500万円を35年間分割投資と一括投資をした場合、

国際分散投資によるリターンは下記の通りとなります。

 

 

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 ※ファンドの海さん

 

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国際分散インデックス投資は、世界経済成長に伴う期待リターンを

得るだけの投資手法です。

 

世界経済は長期的に右肩上がりになるので初期に投資をした方が

期待リターンにあやかれる期間が長くなるから、まとまった金額があるのなら

初期一括投資をした方がリターンがよくなります。

※そのぶん値動きの幅も大きいので、長期投資に精神が耐えれるかは別問題

 

では、C家庭の2caseのトータルリターンを見てみましょう

 

C家庭 case.1:1149万円(住宅ローン減税分16万円+国際分散投資:1133万円)

 

C家庭 case.2:2736万円(住宅ローン減税分:16万円 +

                                                                                           国際分散投資:2720万円)

 

 

<個人的に思うこと>

手元資金1500万円を一括投資するのは、非常にリスキーです。

 

なぜならこのシミュレーションでは、ローンの返済によって毎月貯蓄ができない状態を

想定しています。

 

そんな中、人生で何回もイベント(冠婚葬祭)がある35年間を貯蓄ゼロで

通り抜けることは不可能ですし、今まで投資の世界を知らない人が4000万円フルローン

しながら1500万円の投資資産の値動きに耐えれるとは思いません。

 

まぁ、シミュレーションなのでそこは割愛しますが・・・

 

<質問2に対する計算と考察 D家庭>

4000万円フルローンで支払ってから、マイホームが1500万円で売れた場合であり、

ずっと賃貸で生活した場合の比較となります。

 

住宅ローン減税に対するトータルリターンは質問1にて計算済みですので、

マイホーム売却益(キャピタルゲイン)と合算するとトータルリターンは

1516万円になります。

 

 現実的なトータルリターンとしては非常に高額ですが、1点忘れてはならないのが、

D家庭はローン完済後に住居を手放しています。

 

これが成立するのは、配偶者含めた親 or 親族の家に同居するか、親族が

他界したことによる不動産相続によって新たに住居を手に入れる必要あり。

 

相続先の住居がなく、ローン完済後に住居を手放してしまったので、

そこからB家庭が毎月支払っていた6.48万円と同額の賃貸に住むと、約20年住めます。

 

いまや人生100年時代と言われていますので、現時点で50歳からの4000万円

フルローンなら、35年+20年で合計100歳までやっていけそうですね。

⇒100歳他界時点で、トータルリターンは手をつけなかった1500万円

 

追加で、毎月6.48万円の賃貸で生活をすると、35年間合計で2721万円かかり、

10.38万円分の差額を国際積立積立投資をしていたら、トータルリターンは

-1484万円の計算になります。

 

売れるのを前提とするのなら、賃貸より買った方が良いのは当然です。 

 

肝心なトータルリターン比較

 

A家庭:497万円(住宅ローン減税分:140万円 + 国際分散投資:357万円)

B家庭:1247万円(住宅ローン減税分:10万円 + 国際分散投資:1237万円)

C家庭 case.1:1149万円(住宅ローン減税分16万円+国際分散投資:1133万円)

C家庭 case.2:2736万円(住宅ローン減税分:16万円 + 国際分散投資:2720万円)

D家庭:※3016万円(住宅ローン減税分:16万円 + 住居売却:1500万円+

           手付けずの1500万円)

   ⇒ここから新たな住居費が発生する可能性有り

 

 

<個人的に思うこと>

 ブログでいつも発信している少子超高齢化問題は絶対に無視できません。

 

現時点で日本の総人口は1.2億人ですが、35年後の人口は1億人を下回る寸前です。

 

 

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世界の人口ピラミッドより

 

 

さらに、一般的に住居の購入層となる25歳~45歳までの人数を総人口から

人口ピラミッドの比率で計算してみました。

 

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35年後で人口は2割減りますが、住居に対する需要が多い現役世代は、

ほぼ半分近くになるので、住居への需要はますます減ります。

 

日本の不動産市場は非常に多い高齢化層からの相続によって、使わない不動産が

大量に世の中に出回ることがほぼ確定しており、供給過剰になります。

 

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住居を「購入」ととらえている人が大半だと思いますが、家を買うのはあくまでも

不動産投資である認識をもつ必要が大事です。

 

「不動産」とは読んで字の如く動かせない資産ですので、資産価値の基本は

その土地にあり、歴史的建造物でない限り上物にほとんど価値はありません。

 

そうなると、マンションは狭い土地にたくさんの住居を構えるから必然的に

住居当たりの土地割合は少なくなりますので、マンション価値はますます

土地の影響を受けます。

 

2022年に生産力緑地化法が終わると大量の土地が供給されるのが目に見えており

東京圏内も山手線内側を除くと地価が暴落するのが予想されていますので、

35年使ったボロ物件に1500万円の価格がつくかが怪しいところですが、

こればっかりは分かりません。

 

詳しい内容は、下記本を読んでもらったら理解してもらえると思います

 

    

 

 

マイホームをもつことは否定していないのですが、夢を描く以上にリスクが多いことを

認識しておくのが大事だと思ってます。

 

 

私事ですが、転勤で他県から熊本に来ました。

 

会社の事業的に転勤はほとんどなかったのですが、事業計画の変更でそこそこの人数が

熊本に転勤してきました。

 

同僚・先輩の中には、転勤前の地域でマイホーム買った人は多数いますが、

 売却できてもローン負債をかかえてる人が多数います。

 

なもんで、賃貸に対してマイホーム身動きがとり辛い分、リスクが高いと思います

 

1.転勤リスク⇒保有している家が、本当に売れるのか?

 

2.災害リスク ※熊本地震で、たくさんの住居が壊れました

  ⇒被災して価値がゼロになる可能性大。原発問題とか

 

3.近隣住民とのトラブル

  ⇒自分でコントロールできない

 

4.親の急な介護

  ⇒自分でコントロールできない&自分の住居が、介護するのに不向きな構造

 

5.子供がイジメに合っての転校

  ⇒自分でコントロールできない

 

特に「5」ですね。

 

わが子のことを思うと何とかしてあげてくなりますが、ローン支払中の

住居をマイナス覚悟で売り払うことになります。

 

そこら辺をまで検討していないと、単なる損得だけでマイホームを購入するのは

本当にリスキー(危険って意味)だと思っております

 

 私は賃貸派ですので、内容全体が賃貸よりなのはご理解願いますm(_ _)m

 

 

 

<結論>

・生活環境の対応含めて、B家庭が一番バランス良い

 ⇒投資信託による資産が1237万円と一番高く、投資期間が長いことによる

  運用知識が身についているから

 

・世界経済の成長に、早く&長期に投資する方が効率が良いが、

  ローンの額は少ないとなお良い。

 

・賃貸とマイホームを金額ベースで比較するのは不可能

 ⇒価格に対する価値観と、リスクとのトレードオフになる

 

 

<結論に対する結論>

子供も20歳過ぎたら巣立っていくので、それまでは必要な間取りの物件を、

安い賃貸で凌いでからの中古住宅ですな。

 

 

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