2017年も残すとこ1ヶ月となり、恒例の年末ジャンボが始まりましたね。
会社の人達も、宝くじで○億円当たったら会社やめるわ~とか、盛り上がった話が
あちこちで聞こえてきますが、私は宝クジに興味を持てません。
リスクゼロでリターンを得ることはただの詐欺話でしかなく、宝クジも
当選金を得る為には必ず参加者が大なり小なりのリスクを負っているはずです。
たった1枚300円のクジと引き換えに○億円ってリターンを提供してくれる宝クジって、
そもそも期待リターンは何%なのか!?ってのが疑問になったので、調べました
それは・・・
期待リターン マイナス53%です!
期待リターンがマイナスってそもそもピンと来ないかもしれませんが
意味合いとしては宝クジに10000円投資をしたとしても、統計的には
5300円損することをいいます。
その仕組みを説明しましょう
宝クジは売り上げ金の一部が、寄付や社会貢献に使われているってのを
聞いたことがあるかもしれませんが、その割りは1%チョイでしかありません。
売り上げの40%は販売元地方自治体の公共事業へ利用され、12%は印刷や販売の
手数料としてピンはねしております。
つまり、宝クジ全体の売り上げの中から当選金として還元されるのは
47%しかありませんので、期待リターンがマイナス53%になります。
平成27年度の宝くじ販売実績は9154億円となっておりすので、仮に一人で9154億円
全て買い占めたとしても、当選金として手元に帰ってくるのは4303億円しか
ありません。
仕組み上宝クジは、1枚300円のクジを買うたびに159円損を
確定していることになります。
つまり宝クジは、参加者が極めて不利なハイリスク・ローリターンな
合法的詐欺にしか思えませんね。
パチンコや競馬といった分かりやすいギャンブルを嫌がる人は多数いますが、
なぜか宝クジは「夢を買うんだ」って発想の人が多いです。
実際は夢を買ってるのではなく、地方自治体に搾取されてるだけなんですが・・・
これに近い商品として、新築物件がありますね。
全ては住宅メーカーとかの宣伝戦略だと思いますが、「夢のマイホーム」って
うたい文句に吊られ、年収の数倍近い住宅ローンを平気に組んで購入します。
「夢」ってまやかしの単語一つで、払わなくてもいい数%の手数料を
30年近く払い続けることに躊躇なく手を出してしまいます。
ローンの手数料は投資の世界で言うと、確定されたマイナスリターンになります。
「投資をする」ってのを聞くと、日本人はとても嫌らしいものとしてとらえますが、
投資をすることによって、リターンとリスクに対する相場観が身に付くのは
間違いありません。
キャベツ1個が500円すると高いってのは誰もが思いますが、元本保証で年利4%って
聞くとどう思いますか?
親しい親戚が上記「元本保証で年利4%」って話を持ちかけてきたら、断れますか?
おそらく、投資をしたことがないと断れないと思うんですよね。
なぜなら、年利4%を「確約」してくれる事が美味しいのか怪しいのかを
見分ける相場観がありませんので、親しい親戚がこんな話をもってきたら
大事な貯金を渡してしまいます。
世界中の株式に分散投資をしたとしても、期待リターンは年利6.1%でしかありません。
※時価総額比率
たった6.1%のリターンを出すためにも、18.8%というリスクを負う必要が
ありますので、元本保証で年利4%ってのがイカに怪しいかが分かります。
だーーいぶ話が反れましたが、10000円投資しても5300円とられる宝クジに
お金を使うぐらいなら、世界経済の成長に乗っかるだけの投資信託にお金を
投じることの方が、夢なんかよりよっぽど建設的だと思いました。
ちなみに、ギャンブルとして煙たがられるパチンコの期待リターンは
マイナス10%ぐらいなので、実は宝クジより全然マシだという事実を付け加えて
終わりにしたいと思います。
<まとめ>
美味しいだけの投資話は、この世に存在しません
ローリスク・ハイリターンはただの詐欺。
ハイリスク・ローリターンは無駄な行為。
宝クジはどちらかと言うと、後者に該当しそうな気がします。