バンガードの頭文字はVですがまぁ、旬な人達なのでBで行かせて下さい・苦笑
8月26日(土)に嫁&子供(幼稚園児)と一緒に、熊本市内で開催されるセゾン投信
10周年を記念した、セゾン投信と盟友バンガードとの10年の歩みを聞いてきました。
※バンガード編も合わせるとめっちゃ長くなりそうなので、2回に分けます
100名定員に対して、来場者数はパッと見80名程でしょうか?
会場内は3人掛け机が12個並びで3列あり、全席必ず2名以上座ってましたので、
ほぼ満員御礼な感じです。
会場はTKPガーデンシティ熊本ホールって会場で初めて行きましたが、
完全に名前負けしてる建物で、グーグルナビで歩きながら素通りする
小ささでした。
パッと見、繁華街の隙間に建つビジネスホテルって感じですわ。
会場内に入ってズケズケ前に進み、私は頭だけでなく目も悪い(後輩にいたっては
私に対して「顔もですよね?」っていいやがる)から最前列に座って、
年齢層確認の為に後ろ振り返って見た感じ、割合はこんなんです
~5歳は、我が家の子供です・笑
セゾン投信の顧客は40代以下の割合が70%だそうですが、やはり資産形成の
セミナーに参加される年齢層は「子育て終了間際世代:40~50歳」と
「子育て終わったばかり世代:50~60歳」が圧倒的に多く、マイホーム等に
手を出す前に資産形成の大切さに気付くべき40歳未満が少なく感じました。
定刻14時にセゾン投資の中野社長が入場され、割と滑り気味な掴みトークで
セミナーが開始。
冒頭から中野社長が「いつもの長期投資を前面に押し出す内容ではなく、これまで
セゾン投信と、セゾン投信のお客様達が歩んできた歴史。それが正しかった事を
中心にお話させてもらいます」と言われましたので、全体流れをまとめますと
■セゾン投信サイド
①中野社長がファンドマネージャー時代に受けた洗礼
②既存金融業界の悪しき風習
③さわかみ投信の社長との出会い
④インベスターリターン
⑤中野社長の思い出深い出来事3つ
⑥これからに向けて
-----------------------------------今回の記事はここまで------------------------------------
■バンガードサイド
⑦バンガードの経歴
⑧会社構造
⑨独自性を形作る3つのポイント
⑩投資哲学「ゴール」「バランス」「コスト」「規律」
■クイズ大会
こんな流れです。
■セゾン投信サイド
①中野社長がファンドマネージャー時代に受けた洗礼
②既存金融業界の悪しき風習
③さわかみ投信の社長との出会い
中野社長がセゾン投信を立ち上げる前の昔話からスタートしました。
昔から長期投資のツールを提供したいと志し、中野さんがファンドマネージャーと
なり「未来図」っていう投資信託を新設されたそうです。
証券会社(販売店)も積極的に宣伝してくれたおかげで、数十億円のお金がいきなり
入り順風満帆な船出であったにも関わらず、6ヶ月経った途端に
資金流入が止まりました。
販売店には新設された投資信託は販売開始してからの半年間、顧客に対して
解約を勧めない6ヶ月ルールなるものが存在し、その6ヶ月終了後は新たな
投資信託を売りつける為に、顧客に対して解約を勧めて新たな投資信託を売りつける
らしいです。
中野さんが立ち上げた投資信託「未来図」は毎日のように解約一辺倒で、
その流れは変わる事無く解約金を用意する日々が続き、運用体制を立て直したくても
資産は解約金を用意する為に減っていくばかりの散々な結果で終わったそうです。
これがいわゆる回転売買であり、中野さんは金融機関の悪しき風習の先例を
受けと仰っておりました。
過去記事も参照
okanetotousinosekai.hatenablog.jp
どうすれば長期投資が出来るサービスを提供できるのか苦闘されていた時に、
さわかみ投信の当時社長から、「長期投資を実現するには、自分で
売るしかない(いわゆる直販)」とアドバイス&バックアップを受けて、
セゾン投信設立に至ったそうです。
④インベスターリターン
セゾン投信の投資家が正しい道を歩んできた事を、インベスターリターンを基に
話が始まりました。
インベスターリターンとは、トータルリターンは投資家が一定期間そのファンドを
保有し続けていた場合の利益に対して、インベスターリターンは、このファンドを
持っている投資家が実際、どれくらい利益を得ているかを表す指標です。
分かりやすく言いますと、投資信託の人気ランキングや、金融機関で勧められる
投資信託は今の見た目パフォーマンス=トータルリターンが高い為、投資家側は
結果的に高値掴みしてしまい、その後に投資信託のリターンor基準価額が低下すると
結果的に投資家が得た利益=インベスターリターンが低くなります。
セゾン投信は投資家の7割が積立投資をしている為、リーマンショック後も
継続した積立=超安い時期に買い込みをしていたから、基準価額が回復した現在
ほぼ半値で買った投資家の資産は2倍近い上昇をしています。
これすなわち、セゾン投信が創業当時から長期・積立投資がいかに大事かを
発信しつ続けてきて、それを信じて積立投資を続けた事によるパフォーマンスだと
熱弁されてました。
この時の中野社長は、最初の滑り気味掴みトークとは間逆で、活き活きしてましたね☆
初めて知ったのが、セゾン投信のバランスファンド言うと
バランスファンドの設定来リターンは3%であるが、上記積立投資の効果により
投資家のリターンは6%とファンドの倍。
資産形成の達人ファンドに至っては、ファンドのリターンは6%に対して
投資家のリターンは11%と素晴らしいパフォーマンスを発揮してます。
年率11%って、凄いですよね?単純複利計算だと、6.5年で資産2倍ですからね~
⑤中野社長の思い出深い出来事3つ
1.2008年1月に、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが
2007 年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞を受賞
日本経済新聞社が毎年1回、特に優れた新製品・新サービスを表彰する賞で、
最優秀賞を受賞 したのが人生で最高に思い出に残ってる出来事だそうで、
TOYOTAのプリウス等超有名製品を抑えて、まさか金融部門のサービスが
選ばれた事が本当に嬉しかったと言われてました。
2.日本郵政がセゾン投信の株式を保有
我々投資家側も心配になった1件がこの日本郵政によるセゾン投信の
株式保有であり、国が介入してきたセゾン投信は今後、理念・哲学を
捻じ曲げられてしまうのではないか?って、不安になりました。
実はこの日本郵政がセゾン投信の株式を保有した理由は、日本郵政のトップが
セゾン投信の理念に共感して力になりたいから、支援の形で株式を保有させて欲しいと
申し入れがあったそうです。
日本郵政が実際に株式を保有してからも、セゾン投信の活動に横槍もなくむしろ、
日本郵政では本当の資産形成の世界を伝えれないからもっと頑張って欲しいと
後押ししてもらってると言ってました。
どこまでが本当の話なのかは分かりませんが、この時の中野社長も
活き活きされてましたところから推察すると、たぶん事実なのでしょう。
3.フィデューシャリー宣言
最近流行のフィデューシャリー宣言。
セゾン投信はお客様第一主義ではなく、お客様全部主義だそうです・笑
現在の金融庁長官の森さんが中心となってすすめている金融改革の一端が
このフィデューシャリーデューティー(受益者責任)であり、
セゾン投信はどの金融機関よりも早く宣言されました。
参考関連記事
okanetotousinosekai.hatenablog.jp
このフィデューシャリー宣言ですが、私はセゾン投信と言えど、
少し懐疑的な目でしか見れません。
金融機関は顧客から貰う手数料が収入源となりますが、その収入源は
顧客にとって資産形成したい元本であり、顧客が最大限の利益を出すには
金融機関にとってはボロボロまで身を削る必要がありますが、
そんな雰囲気はどこにもありません。
医者は自分が失敗すると社会的な制裁・扱いを受けますが、金融機関の仕事は
顧客の資産形成が思ったほど成功しなくても、誰からも文句言われませんし、
保険屋に至っては手数料すら開示しないも関わらず、問題なく仕事をしております。
そんな金融機関達全部がフィデューシャリー宣言してます(金融庁にやれと言われた)
が、新たなラップファンドサービスを前面に押し出すだけで、変わりそうな気配も
ありません。
okanetotousinosekai.hatenablog.jp
⑥これからに向けて
上記フィデューシャリー宣言と同時に話されていたのが、来年から始まる
積立NISAです。
中野さんが何年か前に金融庁の森長官と会った際に
「中野さん、存分に活躍できる場をもうすぐ用意するから、ちょっと待っててよ」
と言われて翌年に、この積立NISAの話が出てきたそうです。
積立NISAで利用できる投資信託は、資金流入期間・信託報酬等、かなり厳しい
フィルターに掛けられ、取り扱いに該当する投資信託は1%程になります。
森長官は、今の金融機関はビジネスの8割を変えないと生き残れない世の中にすると
言われているそうですので、さらなる良い税制度、魅力的な投資信託の登場に
期待したいところです。
ここまでがセゾン投信サイドのセミナーで、最後に中野社長の下記の一言で
締めくくって終わりました
簡単な言葉ですが、継続は力なり。これが長期投資です。
バンガード編に続く