親が子に教えよう!お金と資産形成の世界☆

熊本県菊池郡某所に住む、金融業会とは無縁な職種の会社員です。 人生100年時代といわれる世の中を生きていくため、学校はおろか親からも教わったことのない『お金と資産形成』という世界を我が子に教える為、自ら学び・実践しております。 このブログは、その軌跡とアウトプットの集合体です

全く「フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)」に、なってませんの件

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やられたらやり返す!倍返しだ!!
ドラマ「半澤直樹」、懐かしいですね。

窮地に追い詰められた半澤直樹が、最後の最後に強敵(上位陣)を論破する展開。

最近やってるTV番組「スッキリ!!」より2倍ぐらいスッキリする1時間を楽しめた気がしますね。

そのドラマ半澤直樹の天敵でもあった金融庁より今年3月に、日本の金融機関に対して
フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)の取り組みを求めました。 


style.nikkei.com※NKKEI STYLE マネー研究所より

 

音は何となく似てますが、へビービューティーではありません。 

フィデューシャリー・デューティーです。 

意味はですね、「投資信託などの金融商品を扱う金融機関に対し、

顧客の利益を最優先にしなさい」  って事です。 

他業種で言うと、医者や弁護士みたいに「先生」と言われる職種が

近いかと思われますので、 金融庁は金融機関に「金稼ぎは分かるけど、

お客様の為だけに必死になって働け」って言ったのです。 

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麻生財務大臣も、下記の事を発言してます

・今一番の問題は、銀行が金を貸さなくて何を商売するんですかという話だ
・手数料だけで生きているのではなくて、リスクを取ってやるというところに

 銀行の目が向かないと企業というのはなかなかうまくいかない

 

さすが麻生さん。

漢字は読めなくても、世相はしっかり読めてますね☆

伊達にヤクザ面してませんな♪

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ではこのフィデューシャリー・デューティーですが、実際にそれに該当する
医者や弁護士に顧客が頼った場合、下記のようになると思います。  

「辛かった病気が治った」 
「困っていたトラブルが解決した」 
「訴訟で勝てた」等 

期待した結果が分かりやすく返ってきます。 

それに対して金融機関に資産運用をお願いしても、市場環境を理由に資産が目減りし、 
それを取り返す提案で他の案件に乗り換えても、「何となく増えた?」って結果が 
「本当に正しいリターンなのか?」が、顧客側がよく分かっていません。

現金預金としては鋼鉄の貯金箱として活躍してますが、資産形成に関しては、
本当に顧客の為になった事業活動をしているとは思えません。

それもあってか、金融庁が「毎月分配型投資信託を販売推奨するのは 
顧客本位ではない」ってお達しを出したので、上記リンク記事ではそれに対する
次の一手かと思われる2つの金融機関のサービス内容の説明を、記事一部を
そのまんま引用してみましょう


SMBC日興証券
ファンドラップは中長期の運用を目的とした商品なので、個人のリスク許容度に
応じた最適のポートフォリオを提供する

大和証券
昨年販売を開始した『ダイワファンドラップ プレミアム』は対象別の

振り分け先(運用口)を 最大5つまで設定できる点が特徴だ。

老後用の運用口、レジャー費用の運用口、相続用の 運用口など用途別に分けられる


・・・全くもって駄目ですね。。。


・個人のリスクに対応する。

・最適なポートフォリオにする。

・用途別の運用口座に分ける。

どれも、素晴らしいサービス文言だと思います。


それのどこが駄目なのかって?

はい。

上記文言サービスを実現する為の「ファンドラップ」っていうサービスそのものが、
全くもって駄目なんです。


「ファンドラップ」の「ラップ」は、クレラップ等のラップと同じ意味ですが、
クレラップの様に食材を優しく包んでくれる訳ではなく、、ファンドラップは
あなたの資産を丸裸にして、グルグル巻きにするだけです。

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その所以は、バタ高すぎる手数料にあります


投資信託の手数料は、大きく分けて3つ。

・販売手数料(ゼロ~3%)
・信託報酬(運用手数料:0.2~2%)
・信託財産留保額(0~0.3%)


世界経済のリターンは4~5%と言われる中、ファンドラップは
「あなたの好みに合わせて銀行に投資信託を選ばせる」ので、上記3つ以外に
追加で投資顧問報酬(1~3%)がピンはねされます。


また、市場動向に変化が発生した場合、「あなたのリスク許容度に応じて」投信を

解約して 他の投信に乗り換えたりしますし、そのタイミングで解約&購入手数料が

発生したりもします。

そしてこの投資顧問報酬は、投資成果有無にかかわらず「必ずピンはね」されます。

結果がどうなろうが、「全てはファンドラップを頼んだあなたの責任」

処理されますので、 仮にプラスの結果になろうが世界経済リターン4~5%に対して、投資顧問報酬の ピンはねで果たして何%のリターンが残るのやら・・・


つまり極端な例だと、病院で医療ミスが発生しようが、回復が微妙だろうが
「この病院・この医療行為を選んだのはあなたであって、当院は最善を

尽くしましたので、 責任はありません」
って事になります。

要は、投資は自己判断・責任の世界である為、金融機関をそれを後ろ盾にしてきます。

次に手数料観点の例挙げますと、仮に「ファンドラップ病院」ってのが

あったとします。

鼻の奥が痛くて困ってるあなたが、この病院に向かい、受付に着きました。

受付: では、2階の内科へ行ってください。 まずは手数料2000円いただきます。

内科: たぶん副鼻腔炎かもしれないので、耳鼻科ですね。

    まずは受付に行って下さい。

受付: 耳鼻科ですか?では、受け付けましたので、再度手数料2000円いただきます

耳鼻科: はい。では、診察代と薬代で○○○円いただきますね。

処方箋をもらって服用しても大して良くならず、また同じ病院で受付を
たらい回しにされる羽目に・・・


上記で言う「受付を通す」がまさにファンドラップサービスであり、自分で最初から
良かれと思う診療所に行けば、この「受付」を通る必要はありません。

つまり、自分で投資信託を選べば発生しない手数料であり、個人が唯一

コントロール出来るのは 手数料だけです。

なもんで、SMBC日興証券大和証券が理路整然と顧客の為っぽい事を言ってますが、
実態を知ってる側からすれば、とんだ利益優先商法なんですよ。

もう1回言いますが、あなたがファンドラップを申し込んで資産形成に

失敗しようが、、


金融機関 「この度は残念な結果になってしまいました・・・」

って、心苦しそうな顔しながら、 内面では

「私達には何の責任もありませんから~!  残念!!!」

って、 ほくそ笑んでるだけです。

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ちょっと前までは毎月分配型投資信託を使っての回転売買で手数料を荒稼ぎし、
金融庁からのお達しでそれは控えて、次からはファンドラップサービス。。。

ほんとに、フィデューシャリー・デューティーって何なのか?って感じがします。

言っても分からない子供を相手してるみたいで、金融庁も大変ですな。

ファンドラップサービスは富裕層が利用するには良いかもしれませんが、
我々の様なサラリーマン世帯が高いコストを払ってまで利用する

サービスでありません。


<結論>
ファンドラップサービスでお金を寄付するぐらいなら、セゾンバンガード・グローバル
バランスファンドか、世界経済インデックスファンドにするのが正解。

根本的な所としては金融機関に頼らなくても良いように、自分で投資信託
選べるようになる必要がありますね。

 

いわゆる、金融リテラシーってやつですわ☆

 

 

 

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